終戦直後の肥薩線列車退行事故 (3) | 空と歴史が好きな jukushi が 安全性について考えるブログ

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8月22日といえば、以前にも書きましたが、1945年に肥薩線の真幸駅と吉松駅の間にある第2山神トンネル内で起きた事故のことが頭をよぎります。


8月15日終戦となり、多くの復員軍人を載せた列車は、この地域にある勾配のきつい坂を上り切れず、トンネル内で立ち往生、煙と暑さのため苦しくなって列車を降りた乗客がトンネル内を歩いているところへ、ブレーキを緩めた列車がバックしてきて多くの人を轢いてしまったものです。

死者49名とも53名ともいわれ、はっきりしません。


戦争を生き延びながら、事故で亡くなり本当に無念でならないと思われます。


画像提供:「ふるさとの蒸気機関車vol27」 様


もう一度レビューしておきます。


→ 肥薩線列車退行事故:1945年(1)

→ 肥薩線列車退行事故:1945年(2)

 

この事故の直接原因は、トンネル内にあった後部機関車の排煙のため、後部機関車を取り敢えず移動しようと、前方機関車がブレーキを緩めてバックしたことにありますが、戦争直後でなければ、起こらずに済んだ事故かもしれません。


一番のまずかった点は、前方機関車の乗員と後方機関車の乗員との連絡が取れていないまま、安易にブレーキを緩めたという点にあります。

 

この日は、北海道西方沖で三船受難事件も起きています。


またその2日後、8月24日には同じく鉄道事故ですが、八高線の多摩川橋梁上で列車衝突事故が起きております。


改めて戦争の無い世の中、事故の無い日常生活を祈ります。