今回の韓国旅行、ソウルに着くなり豪快な雨に見舞われてしまい、ホテルに届けられたのも豪雨による大渋滞のお陰で夜8時を大きく過ぎており、なんせ外は大雨なのでホテルから出るのも嫌だったのだが、35年ぶりの韓国の夜にコンビニ弁当というわけにも行かず、行く前に調べておいた焼肉屋さんに行ってみた。


ホテルから歩いて20分ほどのところに店はあって、夜の9時という時間に多くのサラリーマン風の人々でほぼ満席状態であったが、空いていたテーブルに案内され記念すべき韓国での最初の食事となった。

このお店はソウル市内に数店の支店を持つチェーン店で、
 セマウル食堂(論峴本店)
という店である。

店が紹介されたサイトによれば、甘辛いタレの豚プルコギなどで人気の豚焼肉専門店で、70年代をイメージさせる庶民的な雰囲気とリーズナブルな価格で知られていると書かれている店であった。


ホテルに来るまでの車内でガイドさんが、
「韓国で焼肉を頼む時は量が日本と比べて多いので、沢山頼まないこと。」
と注意を受けていたので、ビールと熱炭プルコギというのを頼んでみた。

ただ、肉は2人前からしか注文できないらしく、肉2人前を注文すると日本の焼肉屋で頼む2人分よりはるかに多い量の肉と、チシャや大葉や唐辛子やキャベツなどの野菜類とにんにくやコチュジャンやネギの酢和えといった薬味類にスープとキムチなど付属品が次々テーブルに並べられかなり賑やかになってしまった。

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店員が手際良く目の前で焼いてくれ、どうやって食べるのかジョスチャーで聞いたところ、葉ににんにくやコチュジャンなどを乗せて、それに肉を入れた上で巻いて食べるという、昔そんな食べ方もしたなぁと懐かしかった一方でスライスされることなく玉のまま出てきたにんにくには若干の抵抗も感じられた。


とはいえ、高知出身の私としては生のにんにくは鰹のタタキで慣れ親しんだ好きな味であり、翌日に誰かと会うという予定もなかったことから、言われたとおり中に入れて肉などと一緒に食べたところ、さっぱりとした野菜の食感の後に豚肉の甘味を感じさせる美味しさがあり、そして痛いような辛さのにんにくが心地よい。


お世辞抜きで美味しかったので野菜も追加してガンガン食べて飲んで、ビールからマッコリに飲み物を変えたあたりで強烈にこの店のお勧めメニューであるキムチチゲが食べたくなって追加したのだが、これがまた見た目こそそんなに良くないもののコクと辛味のバランスが絶妙で本当に美味しかった。


さすが本場韓国の焼肉専門店とガツガツ食べさせていただいたものの、やはり普段控えめの私の胃では余りにも量が多すぎて、注文した料理を半分くらいしか食べられずに店を後にすることになったのは残念であった。


一人で行くのはどうかと思われるが、気のあった仲間同士でも親しい異性なんかでも気軽に楽しめる店であり、女性のグループが多かったのもこういった趣の店としては日本人的には珍しくも感じらるものの、現地の人的にはごく普通の事なのだろう。

美味しい店で満足はさせていただいた反面、生のにんにくを沢山食べてしまったので、凄まじい匂いに当分の間悩まされることにもなってしまった。


 ・・・おの・・・