昔々と現代を比べれば職業と男女というか、職種と性別事情もかなり変わってきたと思う。
政治家や医師、弁護士や看護士など、あくまでも私の子供のころのイメージと、最近目にする光景を考えてみれば政治家、医師、弁護士などの法律家などは女性の数が随分増えたように感じるし、子供の頃には女性であることが必須だと感じていた看護婦(看護士)さんなど、いつの間にか男性の進出が目覚しい。
ネットで衆議院の女性国会議員の数を調べてみれば、私の生まれた東京オリンピック2年前だと、467人の議員の数の中で女性が7人でその割合は1.5パーセントであり、比較的最近の数字である2009年では480人の議員のうち54人が女性で11.3パーセントと概ね8倍も増えている。
子どものころは、病院で働いている男性が医師で女性が看護さんと考えて間違った記憶がないものの、今時の病院では性別など医師を見分ける根拠になりえない。
ニュースなどを見れば、裁判官や弁護士が女性であったとしても、取り立てて珍しいことでないことなのだが、私の子供の頃だと女の癖にとか言われて相当珍しいことだったのではないだろうか。
身近な部分では、土方(どかた)なんて呼ばれていた作業員なんて、昔は男性以外まずいなかったと思うものの、最近は道路工事の作業員や交通整理に当たる人なんかでも、真っ黒に日焼けした女性の姿が見られる。
それ以外にも、トラックの運転手なんかも比較的最近良く見かける女性進出の職業ではないだろうか。
そんな中、先日、男だらけが常識の漁業界に異色の女性だけが乗り組む漁船が登場したことが報道された。
舞台は神奈川県鎌倉市で、師匠の方が岩橋桃子さんという33歳の女性であり、彼女は学者の家庭に育ちながら大学卒業と共に漁師の世界に飛び込んで2006年に漁協組合員となって、漁を営む傍ら直売所でも働いていたという。

その姿を身近に見ていた桑原桃子さんという18歳の女性が、これまた漁師の世界に憧れて岩橋さんに弟子入りを申し出て4月から2人で漁に出ているという。
偶然にもこの2人の名前が同じで、師匠が「もも」と呼ばれているのに対して弟子の方は「こもも」と呼ばれながら、網や籠(かご)でカマスやタコを捕っているという。
これまで勤務した事務所が海のそばだったりしたので結構船を見る機会もあるのだが、女性だけが乗った漁船なんて見た事がないし、漁師なんて職業は経験したことがないまでも、魚の入った網を引き上げるなど男でも大変な力仕事もあるのだろうから、今回記事で取り上げたどの職業よりも女性に不向きなのは間違いないだろう。
もうこの世の中に女性が進出していない職業なんてないのだろうか。
・・・おの・・・