ルイ13世と言えば何を思い出すであろうか。
人物的には17世紀のフランス・ブルボン朝2代目の国王であり、反乱などの幾多の困難を献身的な政務によって乗りこえてた反面、スペイン王女アンヌと結婚したものの性的に憶病だったとされ、ルイ14世の誕生を20年以上も遅らせた有名な人らしい。
正直言って、日本の歴史に興味も知識もない私にとってそんなフランス国王なんてどうでもよく、今日お話したいルイ13世は私的にフランスの歴史上で重要な国王ではなく、酒飲みの人なら知っている人も多いであろうブランデーのルイ13世の話である。
最近は知り合うことも無いが、若い頃何故だか外国航路の船員をしていた人に知り合う機会が多く、そんな人とお酒の話になれば良く出て来るのが、この
ルイ13世
というお酒だった。
ルイ13世
というお酒だった。
有名なレミーマルタンの最高峰のブランデーで、美味さもさることながら値段が高いことで有名なお酒で、自動車に例えればベンツとかジャガーとかロールスロイスなんてクラスのお酒かもしれない。
昔、円が安かった頃は1本20万とも30万とも言われたらしいが、今では10万から15万円位で買えるというこのお酒、独特の角(つの)の生えたような瓶が特徴で、元船員達はステータスとして外国の免税店でそれを購入して家に飾るのが習慣らしい。
免税でも常識外れに高いお酒で、買ったときの事もしっかり覚えていれば、思い切って飲む瞬間の思い出話も買った人それぞれが持っている。

飲んだときの感想は、美味いのは最高に美味いらしいけど、その美味しさよりも飲んでしまったショックの方が大きいようでがっくりって感じのようだ。
グランド・シャンパーニュ産のぶどうのみが原料となっており、40年から100年もの平均熟成年数を重ねた3,000種に及ぶコニャックを絶妙な技術でブレンドした至極の味わいであり、美しく独創的なフォルムの特製デキャンタは、バカラ社製のクリスタルですとネットに紹介されていた。
封を切らずに飾ってあるのは元船員さんの家で何回か見たけど、飲む瞬間には1度もめぐり合っておらず、少々気前の良い人でも、
「この13世飲みましょうよ。」
というと一様に顔を曇らせてしまう困ったお酒だ。
「この13世飲みましょうよ。」
というと一様に顔を曇らせてしまう困ったお酒だ。
まだ一度も飲んだことはないのだが、宝くじでも当たったらその日の夜にでも飲んでみたい。
・・・おの・・・