木曜日の17日、日に日に温度を上げる福島第一原発の3号機に、消防車より強力な放水が出来ると冷却に期待された機動隊高圧放水車が投入され、放水を行ったものの目標であった使用済み核燃料貯蔵プールまで届かず、放射線量が高く投入した機動隊員に危険が及ぶと判断し中止されてしまった。

警視庁機動隊の部隊が放水したのは17日午後7時10分ごろであったのだが、成功しなかった挙句に今後機動隊の高圧放水車をこの冷却作戦に使用することはないという形で撤退したとの報道があった。

このニュースを見たとき、自衛隊や消防や東電の職員が危険をかえりみない作業を行っている最中に、警察が随分ふがいない決定をしたもんだと怒りを感じたのだが、ネットで検索するうちに、何とも言えない技術的な問題があったのを見つけてしまった。

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菅首相の命を受けた関係者が、警視庁の放水車に着目したのは良かったものの、放水車は水平方向へ放水を可変させられるが、上下方向への可変機能が備わっておらず、放水圧力は優れているものの上方向への放水には不向きであり、目標を捕らえられなかったのは技術不足でも気合不足でもなく構造上の問題であった。

散々期待を持たせた上での撤退という、そのまま聞けば敵前逃亡にも感じられるだけに報道の恐ろしさを感じるのだが、この後、消防や自衛隊や東電の下請企業などによる特殊な消防車両からの放水が功を奏して、この7台の特殊な消防車に大きな期待が寄せられている。

被爆しながらの自衛隊ヘリによる放水も行われたし、新たながけ崩れにの発見によって実現はしなかったものの、数台の消防車を連結しての連続放水も行われる予定である。

通常ではありえない放射線がある中でのこういった決死の作業には頭が下がる思いであるのだが、随分格好悪い思いをさせられた警視庁の機動隊にも起死回生の機会を与えて欲しいものである。


 ・・・おの・・・