大阪で最も有名なたこ焼きというのはどこだろうと考えてみたのだが、有名かどうかはともかく、しょっちゅう大阪の街をうろうろしていた3年ほど前、何時見ても最も行列が長かったのは
 大たこ
であった。

道頓堀商店街のいい場所にあって、たっぷりの鰹節がかけられた美味しいたこ焼きを提供するお店で、私も近くを通って行列が短い時を見つけたら何度となく買った覚えがある。

しかし、大阪に住んでいる人ならこの店が問題を抱えているのに気付いている人も多いことであろう。

この店は、数十年に亘って市有地を無断で使用していることから大阪市とトラブルを起こしており、この問題はこじれにこじれて最高裁まで争われ、結局立ち退き命令が出される結果となったのだが、店は市有地からは完全に立ち退いたものの市有地前の市道にはみ出すように数十センチ道路側に移動したという。

店側は、裁判の結果を尊重したと説明するものの、市有地の不法占拠から市道の不法占拠に変わっただけで、店の場所も見た目はほとんど変わらない道頓堀商店街の1等地のような場所で営業を続けている。

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地面に固定した不動の店舗ではなく、屋台なので道路の営業は問題ないと店側は主張していて、まだ完全なる問題解決には時間がかかりそうだ。

そんな中、13日の月曜日の夜に
「ここが日本一悪いことをしている店か。」
と言いがかりを付けて傘を振り回し、鉄板上のたこ焼きをぬらして売れなくするなどして、大阪市経済局の男性職員(48)が威力業務妨害容疑で逮捕されるという事件を起こしたという。

酒に酔っていたとはいえ、無茶苦茶な大阪市の職員のやったことは言語道断であるものの、最高裁の命令に対して屁理屈でごまかそうとするこの店の方針には大阪市民(家族は)としては大きな怒りを感じるところでもある。

ここのたこ焼きが美味しいのは1人の客としては嬉しいところであるが、周囲の多くの店が自分の土地や借地借家でまっとうに商売をしているであろう状況の中、市有地や市道で堂々と不法に営業を続けるこのお店、元々有名だったのだがこの事件のせいで繰り返し報道され日本一有名なたこ焼屋になってしまったようだ。


 ・・・おの・・・