イメージ 1

.
中国の上海市で15日午後、28階建ての高層マンションで火事があり、約5時間燃え続けて夜には沈下した。

このマンションは1990年に建てられた教員向けの住宅で、マンション全体に足場を組んで外壁工事中であり、この工事の溶接の火が原因とされているのだが、金属のほかに竹やナイロンなどが足場に使われており、この燃えやすい足場のせいで一気にマンション全部を覆いつくすような大火災となったと見られている。

この火災の死者は53人、負傷者は70人以上と報じられている。

この工事では作業員のたばこの投げ捨てに対して、住民が改善を訴えていたが無視されたとか、大都会上海でありながら高層階に放水が届く消防車の数が少ないとかの問題点が指摘されているのだが、ビル火災があってもその部屋かせいぜい上下フロアーくらいまでの延焼で沈下させる日本とは随分状況が違うのに驚かされる。

昨年2月にはこれまた高層ビルである北京市内の中国中央電視台が全焼するという火災も起こっており、防火施設や消防機能に日本とは大きな差があるのではなかろうかと感じられる。

画像を見ていただければ判るとおり、こんな凄まじい火災は日本では見た記憶がなく、思い出される似たような大火災といえば、1982年のホテルニュージャパンの火災くらいなのだが、ホテルニュージャパンは9時間燃え続けたにもかかわらず9階と10階が焼けたのみである。

右肩上がりに急成長する中国経済であるが、見た目の華やかさは素晴らしいものの、見た目以上に大切な安全というものの成長はそれほど急成長というわけではないようだ。


 ・・・おの・・・