今年4月、愛知県で実施された狂犬病の予防注射の会場で、予防接種を受けに来ていた小型犬が同じく予防接種を受けに来ていた中型犬にかみ殺されるという事故が起こった。

中型犬は小型犬の5倍の体重を持つ雑種で、小型犬の方は雄のヨークシャーテリア(2歳)で、料金を支払う際に後ろに並んでいた中型犬が小型犬の首に突然かみついて振り回し殺してしまったという。

この事故に対して、厚生労働省結核感染症課は、
「予防注射会場で犬がかみ殺されるトラブルは聞いたことがない。」
としており、主催の春日井市は
「犬同士が接触しないようにするのは飼い主の義務。」
だという見解を示した。

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しかし、小型犬の飼い主である男性は納得せず
「狂犬病予防法で飼い犬に毎年1回、予防注射が義務付けられており、市側には犬が興奮して暴れないよう
 飼い主に適切な指示を与えたり誘導したりする義務があった。」
と主張し名古屋地裁に慰謝料や犬の代金など140万円の損害賠償を市などに求める訴えを起こしたという。

中型犬の飼い主は
「相手の犬が近付いてきたのが原因だ。」
などと述べているというが、確かに予防接種の時には多くの犬が会場に集まるだろうし、好奇心旺盛な犬が他の犬に近づいてしまうこともあるだろうし、近づいてきた他の犬に恐怖を感じて攻撃する犬がいるのも想像できる。

基本的には、攻撃させないのも攻撃されないのも飼い主がしっかり注意する必要があると思うし、予防接種を義務付けて会場に集めるのであれば、防止策をしっかりして欲しい気もする。

また、これまでそういったトラブルがなく数十年続けてきたというのなら、大き目の強そうな犬の飼い主はしっかり自分の犬に注意を払ってこういったトラブルを防ぐ義務があると考えるのが妥当な気もする。

いくら気をつけていても料金を払う時は財布や金に気を取られて、犬への注意力が低下するのは当然なので何らかの防止策はやはり必要だと思う。

予防接種に行って目の前で愛犬を殺された飼い主の悲しみと怒りは想像を絶する大きさであろう。


 ・・・おの・・・