とある日、和歌山電鉄の某駅長にプライベートで用事があり、バイクで向かうことにした。

和歌山県紀の川市にあるこの駅には初めてきたのだが、何故だか大規模改修がされており、かなり有名な駅ではあるもののただの工事現場以上のオーラを感じない地味な雰囲気で、その駅舎前の僅かなスペースに駅長室があった。

早速駅長室に近づいたところ、突然の訪問に機嫌を悪くしたのか駅長は向こうを向いたままで微動もしない。

私以外にも何人かの訪問者がおり声をかけて入るものの、多少動けばいいほうで全然こっちを向いてくれないのだからわざわざ行った甲斐が無いというものだ。

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っていうか、凄く話題の駅長だからわざわざ行ったのに、工事中の駅の前にゲージがあって、そこに三毛猫が寝ているだけというのは、怒りを感じたものの、そもそもマスコミが大きく取り上げたので一気にスーパースターに登りつめただけの所詮は普通の猫なのだから怒るほうがおかしいというのが自然かもしれない。

ここに行くついでに見学するのなら問題ないのだろうが、わざわざ見に行くとがっかりするかもしれないのを和歌山県民として忠告させていただく。

この駅長は、2007年1月5日に和歌山電鉄(正式には和歌山電鐵)から駅長に任命されたことで話題を呼び、客招きを主な業務としているたまという三毛猫である。


たまの親であるミーコは、元々貴志駅にあった倉庫内の作業員詰め所で飼われており、4匹の仔猫を出産し、そのうちの1匹が三毛であるたまであったという。

やがて駅近くの小山商店で飼われるようになったのだが、昼間は売店の前で過ごすようになり近所の人たちや駅の利用客にかわいがられるいわば駅のアイドルとなり、2006年に和歌山電鉄の開業記念式典を終えた後の社長がたまちゃんを見て駅長姿が頭にひらめき、たまを駅長などに任命することになったという。

その後、マスコミも取り上げ近畿地方では結構話題の猫なのだが、わざわざ見に行けばこういう状態であった。

たまも可愛いかもしれないが、どう考えても見学に来ていた女性のほうが可愛く思えて仕方がなかったというのが正直な感想である。


 ・・・おの・・・