日本航空が人員削減の一環で募集している特別早期退職の条件として、割増退職金に加え、退職後も引き続き家族向け航空券を支給すると提示していることが明らかになったというニュースが流れた。
経営再建中とあって退職金の割増を抑えざるを得ない中、希望者を募るための異例の措置だというのだが、退職者に対して赤字企業がこんな待遇をすることに対しての批判は高まっている。
しかし、冷静に制度を読んでみると、この優遇措置はいつでも何処でも家族が無料で乗れるというわけでなく、出発前に空席がある便に限って無料か格安で登場できるというシステムで、この制度が更にJALの赤字を増やすといった話ではないようだ。

基本的に予約は出来ず、空席のある便はかなり安く搭乗出来るものの、空席に元職員の家族を座らせるだけのものであり、それ自体経営負担となる話ではない。
人気便に対して予約して搭乗も出来るようだが、これは割引率はググッと下がってツアーの方が安いのではなかろうかと思われる5割引き程度の割引のようである。
こんな記事が掲載されたので、多くの視聴者は赤字のJALが何をするんやと怒ったあと、そこまで理解すれば想定内の早期退職の優遇措置だと思い直すのではなかろうか。
莫大な赤字を抱えたまま民営化されたJR(旧国鉄)に家族専用の無料パスがあるという話は、相当以前国鉄に勤める父親を持つ同級生から聞いて非常に羨ましかったのを思い出した。
国からの多額の支援を受けなければどうしようもない企業の話であり厳しい目で見られるのは仕方がないにせよ、スーパーに勤めてて賞味期限切れの商品を持って帰っていいよといったサービスにも似たような話であり、これに関して騒ぎすぎるのは少々ピントが外れている気がする。
・・・おの・・・