ジャンジャン横丁(明)

環状線新今宮付近で降りると、それなりに有名なジャンジャン横丁がある。
他にも色々お店はあるが全国的に有名なのはここの
 串かつ
ではないかと思う。
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ジャンジャン横丁は正式名称が南陽通商店街というらしいが、正式な名前よりジャンジャンの方が有名で誰にもすぐ判る。
この商店街で有名な串かつは「2度付け禁止」不文律が常識で、なぜかと考えるより店に行けばすぐ判る。

ソースは串カツにかけて食べるのではなく、串カツをソースに漬けてから食べる方式が普通なので、一度かじった串カツを漬けるのは当然ルール違反となる。

商店街で有名な串カツといえば
 てんぐ
 八重勝(やえかつ)
 だるま
などとなるが、先日行ったときは連休の昼間の時間だったので、観光客であろう人たちが行列を作っており並ぶ気にはならなかった。

美味くて安い串カツなので、大阪独自の雰囲気を安く楽しむにはいいスペースである。

この辺は、その昔あまり所謂柄の良くない地域であり、フェスティバルゲートや大きな警察署なんかが出来始めて、安心して行けるような雰囲気になり連休ともなれば多くの観光客が訪れている。



職業安定所(暗)

観光客はこのジャンジャン横丁の近くにある、不思議な空間に気付くことなく帰路につくケースが多いと思われる。
JR環状線・南海高野線の新今宮駅付近、或いは阪堺電車南霞町駅付近に職業安定所があるが、この付近から南側にかけてこの不思議な空間が広がっている。
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そこはあいりん地区という西日本最大のドヤ街・寄せ場(日雇労働者の就労する場所)となっている地区の愛称で、かなり以前は「釜ヶ崎(かまがさき)」と呼ばれていたが、現在は公共機関やマスコミなどはあいりん地区の名称で呼び方を統一している。

この地区は概ね約20haあるといわれ、この中に約3万人の人口があると言われるが、国勢調査も不可能な地域であるため実態はつかめていない。

この地域も地図を見れば小学校や警察署や公園などがある普通の町に見えるのだが、一歩中に足を踏み入れれば、
 路上に置かれた大量のゴミとも家財道具とも見分けのつかない荷物
 車やテント或いは路上にそのまま生活する人
 多くのビニールシートやベニヤ板などで作られた家
 何を売ってるのか良く判らない路上商売人
 倒れてるのか寝ているのか、はたまた死んでいるのかの区別さえつかない横たわる人
などを沢山見ることができる。

この区域の中に公園もあるが多くのブルーシートが張られ、たむろする大勢の男たちの雰囲気に、子供の遊べる場所ではない事が誰でも判る。

警察署もあるが、他の地域の警察署が比較的市民が入りやすいような雰囲気に仕上げられているのに対して、ここの警察署は高い塀に囲まれてちょっとした要塞のようにも見える。

女の人はもとより、綺麗な身なりの男でさえも入ると危険を感じる不思議な空間だ。
不謹慎な上に、撮影自体が危険を感じるので、この地域内部の写真はないが、近くで撮った写真を掲載しておく。

この地域には古くから脈々としてこの地域独自の一般社会から大きくかけ離れた生活があり、今なお現在進行形で存在している事実であることを紹介させてもらった。


 ・・・おの・・・