飛田新地
という遊郭街があるのを知っている人も多いと思う。
ソープでもイメクラでも無く
ちょんの間
女郎屋
とかいわれる、結構独特の文化である。
誕生の歴史を紐解くと、その昔は
難波新地乙部遊郭
と呼ばれ、賑わっていたようだが1910年（明治43年）に全焼したのを受けて、1916年（大正5年）に
飛田遊郭
という名前でリフレッシュオープンしたらしい。
1912年（大正元年）に完成した旧通天閣を中心とした新世界は、第１次大戦後の好景気で大いに賑わい、ほど近い飛田遊郭も昭和初期には200軒を越える店が軒を連ね、大いに賑わったという。
しかし、その後の戦災でほとんどの店は再び消失したものの、再び赤線としてよみがえり、1958年（昭和33年）の売春防止法施行以後は表面上料亭という職種に転じたことで法の網をかいくぐり、今もなお独特の遊郭という文化を残す街並と営みが存在している。
ご存知の方も多いとは思うが、大阪に現在営業中のソープランドは無く、この遊郭の存在は大阪には不可欠となっている。
アダルトブログに転向するつもりは無いが、大阪にある現在進行形のひとつの文化であるという意味で紹介させていただいた。
写真左は鯛よし百番という本当の料亭で、元々大正初期に建てられた大型の妓楼だが、現在料亭として営業中で飛田の百番と言えば結構有名である。
写真中央はお店そのものである。
午前中でありながら３分の１程度は営業中だったのに驚いた。
写真右はシンボル的印象を受けた真新しい時計台。
この時計台に見覚えのある方も多いと思う。
すぐ近くは大阪でもお洒落な
阿倍野区
となっており、横にある綺麗なマンション群との違和感も趣がある。
ところで少し前のアニメ映画で話題となった
千と千尋の神隠し
の舞台となった温泉旅館は、何処もモデルにしていないと説明しているようだけど、鯛よし百番内部の写真なんかを見るとアニメそのもののような気がするのは私だけであろうか。
・・・おの・・・