1000キロの親孝行⑦

サービスエリアで食事もとって高知の母の家に着いたら午後8時近かった。
多くの荷物を家に運び入れると、私の疲労はピークを迎えてしまっていた。
シャワー使えるか聞くと使えるというので確認もせずにシャワーを浴びようと思ったけど全くお湯は出ず、イライラしながら水で体を流した。

疲れからかシャワーの後、
「水しか出んやない！」
と言うと、少し怒った声になってしまった。

母は
「普段は水道ひねるだけで出るのに、何で今日に限って出んのよ！」
とイライラした声で怒鳴り始めた。

考えてみると私も疲れているが、母もなれない長旅で疲れているようだ。

母をなだめて、酒を飲みながらゆっくりしていると
「洗濯機が動かん。」
「あれとって。」
「何で私のビールはないの」
とか2分おきくらいに呼ばれて全然ゆっくり出来なかったけど、久しぶりに息子が長時間自分のそばにいる事が嬉しいのだと気付いた。

もう呼んでくれるなよ、と考えているうちにいつの間にか眠ってしまった。

　　　　　　　　　　　　　－つづく－

　・・・おの・・・

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