
車を走らせていると突然
「半田を通ったら半田素麺を買う事にしてるんや。」
言い出した。
素麺を買ってしばらく走ると
「この店や!」
と言い出した。
どうやら目当ての喫茶店を見つけたらしく、その店に入る事にした。
運の悪い事に昼の時間帯と重なって満員の店内に車椅子を持ち込むことになり、少々冷たい視線を感じながらもめったに無い機会だからと強引に食事をとる事にした。
昼飯も食べコーヒーも飲み満足顔の母を乗せて喫茶店を後にした。
しばらく走ると
「この辺でぶどう饅頭をよく買う店があるから行きたい。」
と言い始めた。
正確な場所を聞くがこの近くと言うだけでどこか判らないけど絶対に行くと言い出した。
なんかだんだん我侭になっていっている気がするが、たまの遠出なので見つけてやろうと周辺をぐるぐる回ったがお店は見当たらず、通りがかりの人や消防署で聞いても判らなかった。
結局あきらめることになったが、母は凄く不服そうだった。
又しばらく走っていたら今度は
「たこ焼が食べたくなった。」
と言い出した。
車を停めて車椅子に乗り換えて店に入りたこ焼を食べた。
食べ終えると車に乗って出発したが、このペースで行くと何時家に着くのか時間が全く読めなくなってきたので、高速に上がりしばらく走って高速だけなら5時間で走れる距離を9時間かけて車はやっと母の家に着いた。
普段は年に2回ほど顔を見せて数時間だけ話をするだけでなので、今回は2日で10時間以上話したから気も済んだだろうと思ったが、まだまだ話し足り無さそうだった。
泊まっていけという母の勧めを押し切る事に少々後ろ髪がひかれる思いもあったが、泊まっていけばそのまま私が完全に眠るまで話しは尽きそうに無かったし、長距離運転の疲れもあってゆっくり休みたかったのでそのまま母の家を後にした。
4回目の明石海峡に差し掛かった時、日はとっくに暮れ大橋はライトアップされており、出発前にリセットした車の距離計は1400キロを越えていた。
余りの燃費の悪さにエルグランドから買い換えたWISHは、今回リッター平均16キロの低燃費で1回の給油で走りきった。
狭い車内でじっとしているせいもあって、私自身も晩飯はうどんだけで腹が一杯となり低燃費みたいになってしまった。
運転のしすぎでしばらくハンドルは握りたくない。
写真は明石海峡大橋だが、携帯のおまけカメラではそんなに綺麗に写らなかった。
・・・おの・・・