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,らの続き

翌日、朝早くの出発となった。
車椅子生活も10年ほど経ち、体が不自由になった当初は本人も私も乗車させるこつが判らず、車への乗降に15分くらいかかった記憶があるが、10年の練習の成果か手伝わなくても数十秒で乗る事が出来た。

普段一人暮らしなので息子とのドライブでも嬉しいのか、車に乗っている間中、昔話などを延々と話し続けている。
相槌も打ち疲れたので黙っていると
「聞いてないんか?」
と相槌の催促である。
片道5時間の移動だが結局5時間ずっと喋りつづけていた。

目的地の神戸に着いて用事を済まし、その翌日はまたまた車に乗っての大移動となった。
さっさと家に送り届けようと高速に乗ったら、元気だった時に何回か行った喫茶店に行きたいと言い出した。
なんでも徳島と高知の間にあって見たら判るというので、徳島からまたまた下道を走る事になった。

四国の国道は川沿いにあることが多く、その綺麗な川は高速からではあまり見る事は出来ないが、下道ならたっぷり楽しむ事ができる。
画像は四国三郎の愛称で親しまれている吉野川の大歩危小歩危峡の景色である。

この辺の川の青くて緑の独特の色が何度みても少し不思議な感じがする。
子供の頃何回か
「なんで川の水は透明じゃなくて緑なのか?」
と両親に訊ねた事がある。
いつも納得の行く答えをもらった記憶が無いが、
「手ですくうと普通に透明なんだ。」
という答えを聞いて、1度すくってみたいと思いながら結局すくう事は無く数十年が過ぎた。

 ・・・つづく・・・