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ここ四半世紀ほどお付き合いさせて頂いている病気?にぎっくり腰がある。
前触れの腰痛とそれに続く激痛が私を長期間悩ませているぎっくり腰である。
最悪の時は、激痛が恐くて全く動く事が出来ないことになり、トイレに行く事はおろか寝返りもしゃっくりや咳も出来ない状況となる。

ビールをとりに行く事も電話に出ることもテレビを消す事も出来ない半身不随状態となるというか、正確には上半身にも力を入れられない分、半身不随よりひどい運動障害が起こる。

寝返りもうてないことから、無意識に寝返りをうって起こる激痛から来る睡眠障害も起こってしまう。
幸いな事に、最悪の状態は2日連続で起こる事は経験上ないから、長くても1日の辛抱である。

1日といっても、家にいられる1日と仕事に行かなくてはいけない1日とは大きく違う。
どんな重要な案件でも、激痛の方が優先順位は上になってしまいので、職場ではかなり気まずいことも起こる。

私的には劇的な対症療法は、暖める事と何かにぶら下がる事である。
風呂につかったり、何かにぶら下がると一瞬にして痛みは無くなる。
ただ風呂ならまだしも、ぶら下がった時は数十秒の麻酔であって降りた瞬間にどんな激痛がまっているかが未知数で恐怖感もかなり大きい。

前兆の腰痛が出ればある程度身構えるものの、激痛が何時起こるかは予測が困難なので厄介だ。
昔、コンビニの下の棚にあったポテチを取ろうとして発作が起こった。
じいさんのように前かがみになって全く動けず、数分とまったままとなった。
人には気味悪がられるが、激痛を避けるため動くわけにはいかないので、脂汗をかきながら何かのパフォーマンスのように止ったまま動けない。

発作は大体春と秋の季節の変わり目に出ることが多いけど、今年は正月に出てしまった。
帰省中、腰痛をこらえて同級生と話していると症状がどんどん進行して、椅子から立ち上がれなくなってしまった。
心配する同級生を尻目に無理やり車に乗って、運転して家に帰った。

救急車がきてもブラックジャックがきたとしても発作が出ているときには私にとって敵でしかない。
全く動かなくても良い状況を許してくれない人は単なる敵で、そんな人の指示に従うわけには行かない。

車を運転してどうにか家に帰り、ソファーに横になったものの腰を暖める手段はファンヒーターかカイロしか思い浮かばないが、ソファーに横になった瞬間寝返りも出来ないほどに症状は最悪となった。
数十分かけてファンヒーターの前に横になり、スイッチを入れたときの気持ち良さといえば例え様が無かった。
腰が温まるに連れて、痛みは数分の1に軽減した。

何回か病院にもいったが、レントゲンには異常が無く治療法は無いようであった。
大の大人が動けなくなるような病気の名前がぎっくり腰というのも情けないけど、治りさえすれば何も無かったかのように治ってしまう摩訶不思議な病気である。

ここ数年発作は来なかったが、今年の冬は寒いせいか2ヶ月で2回も出てしまった。

・・・おの・・・