
ビルや家などを建てる時に、大工等各作業を行う人たちが安全に作業が出来るようしっかりした足場を組み上げていくのはとび職人で、足場が組みあがればある程度安全は確保されるのだが、まだ安全な状況でない中で足場を組んでいくのだから危険が一杯であろう。
高所作業が多く、木造の2階建てくらいならともかく10階を超えるようなビルに足場を組みこともあるだろうし、足場以外でも超高層ビルなどで鉄骨を組み上げるなんて作業もある。
会社の近くで現在200メートルくらいの高さのマンションも建設中だが、大勢のとび職人が働いているようだ。
下から見ても恐ろしく高いので、上から見下ろせばさぞかし大きな恐怖感ではないだろうか。
鉄骨や壁などを組んでいく時に、全て建物の中で出来る作業ばかりではないので、想像するだけで眩暈がする。
自慢じゃないが東京タワーの展望台の足元が見える床の上に立っただけでも完全に足がすくんだのを覚えている。
消防署員なんかも高所作業はかなり訓練をしているのだろうが、とび職人の方がはるかに高い場所ではるかに軽快に動いているのを見れば、高所作業の技術はとび職人に軍配が上がるだろう。
落ちれば死ぬような高さで、30センチほどの鉄骨を何気なく歩いてわたる姿を見れば、サーカスなんて単なる子供だましだということが良く判る。
何故か工事現場は好きで時々眺めたりするが、ひときわ目立つのは、やはりとび職人である。
まず、どの業者よりも先に工事現場に乗り込み、仮囲いを組み、建物の骨となる鉄骨を建てるためのクレーンを組み、それで鉄骨を組んでいく。
命を落とす危険がある場所へも真っ先に乗り込み、他業者の為の足場も組み、常に工事を先行していく、いわば工事現場のヒーローだ。
とび職人など現場作業の制服ともいえるものにニッカポッカと呼ばれる独特の服装がある。
英語ではknicker bockersと書くらしく、膝下でくくる、ゆったりとしたズボンだ。
とび職人の作業は足を高く上げて作業する事が多いので、腿が太くないと足がスムーズに上がらないという理由でこういったダボダボになっている。
給料はかなり良いらしいが、私が絶対就けない職業の1つである。
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