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日本製CB無線、アメリカ向けCBの話に続いて今回はパーソナル無線である。

日本製のCBはあまりに規制が多く出力が0.5ワットときわめて弱く、アメリカ向けCBは出力もチャンネル数も優れているがなんせ法律違反。
そんな中1982年に、真面目な無線ファンに待望の5ワット80チャンネルのパーソナル無線が解禁となり、一斉に発売となった。

これまでのCBが極上の玩具の域を越えられない性能であったのに対して、CBにあった外部アンテナやプレストークボタン付マイクの制限などは撤廃され、なんといっても10倍もの出力が可能となり画期的な規制緩和となった。

無線局の免許は必要だったが、申請だけなので数日の日数と数千円の手数料で開局できた。
不法CB無線の蔓延で、非常に高度な工夫が施されたシステムとなっており、代表的なのが群ナンバーという5桁の番号が一致しなければ送信できないという機能。
当初80チャンネルあったチャンネルの何処で交信するかは無線気任せで、ナンバーを表示させて待ち受けていれば同じ番号の無線機が送信すると空きチャンネルに一緒に連れて行かれて交信するという、電話に近い使い方もできるし、00000を表示させておけば見知らぬ人と話もできる。
多分パーソナル無線を知らない人には何のことか判らないので機能的な話はこのくらい。

当事かなりのブームになっていろんな人が購入し、私自身も長い期間無線とは縁が無かったが、弱小CB無線を経験した者としてパーソナル無線の登場は衝撃的で思わず買ってしまった。
写真のように輸出用CBなどと違って一流メーカーも製造したので、無線機としては非常に完成度も高く綺麗な商品が多かった。
無線機やアンテナなど全部購入するとそこそこの値段になって、少し高かった印象がある。

外部アンテナをつけての5ワットはかなりの高性能に感じたが、すぐに慣れてより違法な機能を付けるものや、凄まじい出力にして大迷惑を与えるものなども出てきて秩序も乱れ始め、私は1年ほどでやめてしまったと思う。
今は当初無線機を販売していたメーカーがほとんど撤退していると聞いた。

携帯電話やパソコンの普及で無線と聞くと少々レトロな印象となってきたこの頃である。

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