イメージ 1

私が中学生になった頃、もともとラジカセに付いていたFMワイヤレスマイクみたいなのに端を発して、友人の間でプチ無線ブームが始まった。
ワイヤレスマイクはせいぜい2~300メートルしか飛ばなかったけど、トランシーバーなら500メートル以上交信する事ができるのを知った。
だんだん、無線の知識が増えてきて免許がなくても0.5ワットまでのトランシーバーまでなら使っても良い事が判ってきた。

親のすねをかじっていいトランシーバーを買ってもらう者や、小遣いを貯めて買う者などが現れて完全に無線ブームとなる。
私は親の知り合いに中古のトランシーバーを譲ってもらって、友人同士家にいながら無線を楽しむ事ができた。

交信は2キロメートルくらいはいけたので、同じ団地とか隣の団地までは余裕で交信できた。
電話で話をするよりはるかに新鮮で、みんなはまっていったが、これも1年も持たないブームとなって飽きていった。
今でいうボイスチャットみたいなものだろうか。

短波という電波なので、夏の条件のいい日はおそろしく遠くの人と話ができる時もある。
私達が買ったのは合法的なCBと呼ばれる無線機だったが、運転を職業とする大人達を中心として違法なCB無線機がブームとなり、合法機は出力が弱く無線界では弱者だった。
そんな合法機の最高峰にあったのが、SONY ICB-700 という機種だった。

ご覧のとおり、格好良いスタイルで人気となったが私達貧乏学生には買えず、憧れの無線機であった。
携帯電話やネットがこれだけ普及した今、無線機なんていうものがあるかどうか知らないが、有線の電話しか連絡手段がなかったとき長電話よりはるかに安く友人と話しつづけられる無線機は大変重宝であった。

無線機は判らない人には判らない文化だと思う。

 HOME http://www.geocities.jp/ginbaeyokohama/