先週の3歳戦の芝のレースを分析します。

今回は京都コースの分析ですが、その前の週と同様に、芝のレースは逃げ残りばかりが続きました。来週からコースが変わり、馬場のよい内側が柵の中に入りますので、これまでとは少し異なるパターンのレースが増えてくるかもしれません。

京都では芝1600mが2鞍、芝2000mと2200mが1鞍ずつありましたが、いちばんの注目は芝2000mの若駒Sでした。

中山と同様に距離別に記載します。

<京都>
○1/20 6R 3歳新馬 芝1600m 重
⇒②カレンブラックヒル(父ダイワメジャー×母父Grindstone×母母父Storm Cat)
⇒3番人気(逃げ切り)
⇒1:35.3(上がり35.4=1位)
13.1 - 10.9 - 11.8 - 12.1 - 12.0 - 12.0 - 11.7 - 11.7


○1/21 5R 3歳未勝利 芝1600m 重
⇒①シルクドリーマー(父タニノギムレット×母父フジキセキ×母母父アンシエントタイム)
⇒5番人気(先行差し)
⇒1:36.1(上がり37.2=6位)
⇒12.7 - 10.8 - 11.0 - 12.0 - 12.2 - 12.2 - 12.4 - 12.8


1/20の新馬の勝ち馬はすべての面で優秀です。最初の1ハロンはゆったりとしたスタートですが、その後はほとんどが12秒以下のラップで、上がりも1位ですので、2着に3馬身、3着に大差がつくのも当然です。1番人気の2着馬も父がキングカメハメハで馬場適性があり、時計的にもかなり優秀ですが、相手が悪かったとしか言いようがありません。


勝ち馬の母は米国産で未勝利ですが、その姉は仏・米でGⅢを3勝しています。勝ち馬の兄姉に活躍馬は出ていませんので、馬場適性に優れていたのか、絶対能力が高いのかはまだ不明です。しかし、時計やラップを見ると馬場適性だけとは思えず、昇級してもすぐに勝ち負けできる高い能力があると見てよいと思います。


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○1/20 5R 3歳未勝利 芝2200m(外) 重
⇒⑩レッドブレイゾン(父アグネスタキオン×母父Mr.Prospector×母母父Deputy Minister)
⇒2番人気(逃げ切り)
⇒2:16.2(上がり36.1=1位)
⇒12.6 - 11.1 - 12.2 - 13.0 - 12.7 - 12.8 - 13.3 - 12.4 - 12.0 - 12.0 - 12.1


なかなかの好メンバーの揃ったレースでしたが、2番人気馬が逃げ切り、1番人気馬が2着でしたので、順当な結果だったと言えます。


これまでの芝2200mの記録をみると、500万クラスで2分14秒台の後半、1000万クラスで2分13秒台の後半ですので、重馬場の未勝利戦としては標準よりやや上ぐらいの時計です。


勝ち馬の血統を見ると、重馬場適性と距離適性で他馬を上回った可能性が高く、今後も2000m~2400mのレースならば安定した成績が期待できると思います。


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○1/20 9R 3歳オープン 若駒S 芝2000m 重
⇒⑩ゼロス(父キングカメハメハ×母父サンデーサイレンス×母母父Lyphard)
⇒2番人気(逃げ切り)
⇒2:05.3(上がり33.9=2位)
13.5 - 12.2 - 13.2 - 13.3 - 13.2 - 13.5 - 12.5 - 11.7 - 10.7 - 11.5


ディープ産駒のワールドエースが2戦目でどのようなレースをするかが注目でしたが、5頭立てで、2番人気馬の逃げ切りに終わり、ほとんど見どころのないレースでした。


13秒台のラップが5回もあるように超スローペースで、上がりが33秒台ですので、逃げ切って当然のレースのように見えますが、重馬場ながら33秒台で逃げ切った勝ち馬の能力は素直に評価してよいと思います。


勝ち馬はこれが10戦目で、しかも連闘での出走でしたので、ワールドエースとはレース経験の差が出たと言ってもよいと思いますが、ディープ産駒が不得意とするペースだったことも事実です。


勝ち馬はクラシック登録がなかったようですが、賞金的には出走権が確定しましたので、次走は3月のトライアルレースでしょうか。一方、ワールドエースはきさらぎ賞への出走を視野に入れているようですが、母は独オ-クス馬ですので、皐月賞よりもダービーに焦点を合わせたローテーションになる可能性も考えられます。


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次回は、小倉のレースを検討します。


(つづく)