今年も残り2週となった。
GⅠレースの朝日杯FSと有馬記念に注目が集まるが、同じようにリーディング争いにも注目が必要だ。
2歳リーディングはディープインパクトとダイワメジャーの争いが最終週まで続きそうだが、人間の方の争いも残りの2週が勝負だ。
調教師の勝利数ランキングは以下の通りで、角居師のリーディングはほぼ確定だ。
①角居勝彦(西):55勝
②池江泰寿(西):45勝
③藤原英昭(西):44勝
④藤沢和雄(東):43勝
⑤堀宣行(東):42勝
⑥安田隆行(西):42勝
⑦石坂正(西):41勝
⑧音無秀孝(西):40勝
⑨加藤征弘(東):39勝
⑩中竹和也(西):38勝
東西とも上位の5位までは「優秀調教師賞」として表彰されるので、どの厩舎も勝ち負けになる馬を選んで出走させる可能性が高く、これまで以上に注目が必要だ。
騎手の勝利数ランキングは以下の通りだ。
①岩田 康誠(西):130勝
②福永 祐一(西):124勝
③川田 将雅(西):106勝
④横山 典弘(東):94勝
⑤蛯名 正義(東):92勝
⑥川須 栄彦(西):91勝
⑦浜中 俊(西):83勝
⑧田辺 裕信(東):83勝
⑨中舘 英二(東):78勝
⑩吉田 隼人(東):75勝
こちらはリーディングジョッキー争いが熾烈で、岩田と福永の争いだ。
調教師と異なり、騎手の場合は上位人気にはなっていない馬に注意が必要で、一発ねらいの思い切った騎乗になる可能性が高い。
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今週も女性カメラマンのNさんと「予想ゲーム」をするが、今週はタキオン産駒が41頭も出走するため、かなりの絞り込みが必要だ。
◆12月17日(土)
<中山>
○3R 2歳未勝利 芝1600m:ユッカマウンテン(蛯名正義)
○8R 3歳上500万下 ダ1200m:カラータイマー(青木芳之)
○11R ディセンバーS 3歳上オープン 芝1800m:アドマイヤメジャー(蛯名正義)、チョウカイファイト(大庭和弥)、ミステリアスライト(津村明秀)
<阪神>
○3R 2歳未勝利 芝1400m:ヤマカツナタリー(池添謙一)
◎4R 2歳未勝利 ダ1400m:ハンズアップ(福永祐一)
◎5R 2歳未勝利 牝 芝1600m:エーシンスピカ(福永祐一)、オメガセニュリーナ(C.ルメール)、クラヴェジーナ(四位洋文)、セシリア(浜中俊)
○6R 2歳新馬 芝1400m:インクレセント(藤田伸二)
◎7R 2歳新馬 芝1800m:ケビンバローズ(I.メンディザバル)、レッドブレイゾン(小牧太)
△9R 猪名川特別 3歳上1000万下 芝1800m:アドマイヤセナ(C.ルメール)
◎11R GⅡ阪神C 3歳上オープン 芝1400m:リディル(小牧太)
<小倉>
○2R 3歳上500万下 牝ダ1700m:エルメスグリーン(吉田隼人)、マイネクイーン(丹内祐次)
○3R 2歳未勝利 芝2000m:グッドマイスター(吉田隼人)、ホッコーゼニト(☆国分優作)
○7R 3歳上500万下 牝芝1200m:トロンプルイユ(酒井学)、ハイライトリール(川須栄彦)、マルセイユシチー(▲西村太一)
△12R 高塔山特別 3歳上500万下 芝2000m:タキオンコウショウ(長谷川浩大)
土曜日は24頭が出走するが、青字の馬名はランキング上位厩舎の馬で、騎手もランキング上位が青字だ。
厩舎と騎手の両方とも青字が3頭、どちらかが青字は8頭で、この中から「予想ゲーム」の対象を選ぶことにするが、それに重賞のGⅡ阪神Cを加えることにする。
その中から◎の4レースを「予想ゲーム」の対象にするが、○のレースもパドックがよければ単勝を購入する予定だ。
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僕もいつものように2歳の芝のレースから選択するが、Nさんと重複するレースを対象から除外すると次の3レースしかない。
○中山7R 2歳新馬 芝2000m
○中山9R ひいらぎ賞 2歳500万下 芝1600m
○小倉10R つわぶき賞 2歳500万下 芝1200m
2歳の芝のレースでNさんがパスする可能性があるのは次の4レースで、Nさんがパスした場合は僕が「予想ゲーム」の対象にすることにした。
○中山3R 2歳未勝利 芝1600m
○阪神3R 2歳未勝利 芝1400m
○阪神6R 2歳新馬 芝1400m
○小倉3R 2歳未勝利 芝2000m
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阪神1Rの2歳未勝利(ダ1800m)でディープインパクトが勝ち、29勝目をあげた。昨年は41勝で2歳リーディングを独走したが、今年は昨年の数字には届きそうにない。
今年の2歳でダート戦は3勝目だが、4番人気、2番人気、2番人気での勝利で、いずれも初めてのダート戦だった。
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今日の最初は中山3Rの2歳未勝利(芝1600m)で、タキオン産駒のユッカマウンテンが出走する。
「7番人気だけれど、そんなに差はないと思うよ」
と僕が言った。リーディング上位の蛯名が騎乗するのもプラス材料だ。
馬券は、ユッカマウンテンの単勝にした。
<結果>
1着 パララサルー(父ディープインパクト)3人
2着 ユッカマウンテン(父アグネスタキオン)5人
3着 マイネルスパイス(父デュランダル)2人
直線に入ってユッカマウンテンが抜け出したが、ゴール前でパララサルーの末脚に屈した。
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次は小倉3Rの2歳未勝利(芝2000m)で、タキオン産駒のグッドマイスターとホッコーゼニトが出走する。
「グッドマイスターが1番人気だけれど、パドックもよかったね」
と僕が言った。厩舎も騎手もリーディング上位で、材料はすべて揃っている。
馬券は、グッドマイスターの単勝にした。
<結果>
1着 グッドマイスター(父アグネスタキオン)1人
2着 ドラゴンエイジ(父キングカメハメハ)6人
3着 ツルマルナルト(父ジャングルポケット)4人
*馬券は、グッドマイスターの単勝(250円)が的中した。
「2分1秒7で、デボネアの2歳レコードを0.7秒も更新したよ」
と僕が言った。セントライト記念を勝ったダイワワイルドボアの全弟で、この馬も2000m以上のレースで活躍しそうだ。
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次は阪神3Rの2歳未勝利(芝1400m)で、Nさんがパスしたので、僕の指名レースになった。
「厩舎、騎手ともリーディング上位のウインスラッガーが軸だね」
と僕が言った。
馬券は、ウインスラッガーから、岩田騎手のレッドグロリア、中竹厩舎のダディーズクール、タキオン産駒のヤマカツナタリーへの馬連にした。
<結果>
1着 タツストロング(父サクラバクシンオー)1人
2着 ウインスラッガー(父ダイワメジャー)2人
3着 アズマスターフィー(父ジャングルポケット)12人
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次は阪神4Rの2歳未勝利(ダ1400m)で、タキオン産駒のハンズアップが出走する。
「前走は初ダートで2着だったから、1番人気になるのも当然だね」
と僕が言った。1枠1番で福永騎手が騎乗するのも人気の要因になっている。
馬券は、ハンズアップの単勝と、距離の合うデュランダル産駒のニシノプレゼンスとゼロワンシンジローへの馬連にした。
<結果>
1着 ニシノプレゼンス(父デュランダル)9人
2着 ハンズアップ(父アグネスタキオン)1人
3着 ミヤビリファイン(父ロージズインメイ)12人
*馬券は、馬連(6,480円)が的中した。
「勝った馬にうまく乗られたね」
と僕が言った。ダートの1400mは得意・不得意の出やすいコースで、勝ち馬の方がより適性があったということだろう。
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次は阪神5Rの2歳未勝利(牝芝1600m)で、タキオン産駒のエーシンスピカ、オメガセニュリーナ、クラヴェジーナ、セシリアの4頭が出走する。
「もったいないレースよね」
と女性カメラマンのNさん。タキオン産駒は4頭とも勝ち負けのできる馬で、一緒のレースになったことが残念で仕方がないようだ。
馬券は、3戦連続2着のクラヴェジーナから、エーシンスピカ、オメガセニュリーナ、セシリアへの馬連にした。
<結果>
1着 ウイングザムーン(父アドマイヤムーン)7人
2着 セシリア(父アグネスタキオン)4人
3着 デイジーバローズ(父ダイワメジャー)10人
「あーん、負けちゃった!」
とNさんがため息をつきながら言った。4頭のうちのどれかが勝つと思っていたので、2着にセシリアが入っただけの結果に愕然としたようだ。
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次は阪神6Rの2歳新馬(芝1400m)で、タキオン産駒のインクレセントが出走する。
「かなり人気が割れているけど、インクレセントが1番人気だね」
と僕が言った。こんな時は圧勝するか惨敗するかのどちらかになることが多い。
馬券は、インクレセントの単勝にした。
<結果>
1着 ダンツミュータント(父マイネルラヴ)3人
2着 レッドヴァージン(父DistortedHumor)5人
3着 ノボリドリーム(父シンボリクリスエス)14人
「インクレセントは7着だったけど、直線は前が詰まって追えなかったね」
と僕が言った。阪神の1400mではよくあることで、運がなかったと思うしかない。
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次は中山7Rの2歳新馬(芝2000m)で、僕の指名レースだ。
「ここは母父サンデーサンレンスが4頭で、他の6頭はどれも母父が外国産馬だね」
と僕が言った。
馬券は、ハーツクライ産駒のニホンノチカラとトウカイクオーレに、オペラハウス産駒のハンサムボーイを加えた3頭の馬連ボックスにした。
<結果>
1着 ジョングルール(父ディープインパクト)2人
2着 ニホンノチカラ(父ハーツクライ)1人
3着 トウカイクオーレ(父ハーツクライ)6人
「ねらいは悪くなかったけど、馬券をまちがえたね」
と僕が言った。ニホンノチカラが1番人気になっていたので馬連にしたが、他の2頭は人気薄だったので、ワイドでも十分だった。
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次は小倉7Rの3歳上500万下(牝芝1200m)で、タキオン産駒のトロンプルイユ、ハイライトリール、マルセイユシチーの3頭が出走する。
「ハイライトリールは夏の函館以来だけれど、馬体の仕上がりはいいね」
と僕が言った。厩舎も騎手もランキング上位で、ここは勝負気配が濃厚だ。
馬券は、ハイライトリールの単勝にした。
<結果>
1着 メイショウサバト(父マーベラスサンデー)2人
2着 スギノブロッサム(父フサイチコンコルド)9人
3着 アイムヒアー(父プリサイスエンド)4人
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次は阪神7Rの2歳新馬(芝1800m)で、タキオン産駒のケビンバローズとレッドブレイゾンが出走する。
「今日、いちばんの注目レースだね」
と僕が言った。ディープ産駒のワールドエースが1.1倍の圧倒的な人気になっているが、タキオン産駒のレッドブレイゾンが7倍台で2番人気になっている。
「タキオンPOGで最期まで残っていた馬だから、頑張ってほしいわ」
とNさん。僕とNさんは某ネットのPOGに参加しており、すべてタキオン産駒を指名しているが、最期の1頭を選ぶ時に残っていた馬だ。
馬券は、レッドブレイゾンの単勝と、ワールドエースとの馬単マルチにした。
<結果>
1着 ワールドエース(父ディープインパクト)1人
2着 レッドブレイゾン(父アグネスタキオン)2人
3着 エーシンクーフラン(父ハーツクライ)3人
*馬券は、馬単(320円)が的中した。
「今日は完成度の差で負けたけど、能力的にはそれほどの差はないと思うよ」
と僕が言った。レッドブレイゾンは馬体もまだ緩く、直線でも真っ直ぐに追えなかったので、次のレースでは期待できそうだ。
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次は中山9Rのひいらぎ賞(芝1600m)で、僕の指名レースだ。
「ここは朝日杯FSを除外になった馬が中心だね」
と僕が言った。
馬券は、朝日杯FSを除外になったヴァリアシオンとリアルフレアの2頭に、距離適性では1番のトランドネージュを加えた3頭の馬連ボックスにした。
<結果>
1着 チェリーメドゥーサ(父シックスセンス)8人
2着 モエレフルール(父ゴールドヘイロー)5人
3着 ヴィオラーネ(父フジキセキ)7人
「このレースは完全に間違えたね」
と僕が言った。リーディング上位の横山、蛯名、田辺の3人が出走していたので、その中から軸馬を選べきだった。
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次は小倉10Rのつわぶき賞(芝1200m)で、僕の指名レースだ。
「今度は間違えないよ」
と僕が言った。
馬券は、中舘騎手のアグネスハビット、川須騎手のオウケンハナミズキ、吉田隼人騎手のシゲルオレンジの馬連ボックスにした。
<結果>
1着 シゲルアセロラ(父WildcatHeir)1人
2着 ボストンサクラ(父ダイワメジャー)4人
3着 アイラブリリ(父ストラヴィンスキー)5人
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今日の最期は阪神11RのGⅡ阪神C(芝1400m)で、タキオン産駒のリディルが出走する。
「阪神の1400mは難しいコースだから、人気通りには行かないことも多いよ」
と僕が言った。
馬券は、リディルから、距離の合うFalbrav産駒のワンカラット、リーディングトップの岩田が騎乗するエーシンフォワード、このコースを熟知している武豊が騎乗するフラガラッハへの馬連にした。
<結果>
1着 サンカルロ(父シンボリクリスエス)4人
2着 グランプリボス(父サクラバクシンオー)5人
3着 フラガラッハ(父デュランダル)13人
「リアルインパクトの福永騎手は追い出しがワンタイミング遅れてしまったね」
と僕が言った。逆にリディルの小牧騎手は早過ぎて脚をなくしてしまったように、阪神の1400mは騎手の判断で結果が大きく変わってしまうコースだ。
「リアルインパクトはまたグランプリボスに負けてしまったわね」
とNさん。前走のマイルCSではグランプリボスに先着したが、2歳の時からなかなか勝てない天敵のような存在だ。
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今日の競馬が終了した。
2歳リーディングは、1位のディープインパクトが新馬と未勝利で2勝し、合計4勝で2位以下に水を空けた。
2位のダイワメジャーは1勝もできず、3位のアグネスタキオンは未勝利の1勝のみに終わった。
「タキオンは2着が3頭だったから、悔しいわ」
とNさん。そのうち2頭はディープ産駒に負けた2着だからよけいに悔しいようだ。
1位のディープインパクトと2位のダイワメジャーは3千万以上の差になったため、明日の朝日杯FSでダイワメジャー産駒のダローネガが勝てないと、2歳リーディングで逆転するのはかなり難しい状況になる。
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「今日は残念だったけど、明日はレーヴディソールが出走するし、アイアムアクトレスも復帰するから楽しみだわ」
とNさん。
「朝日杯FSにはジョウノバッカスが出走するよ」
と僕が続けた。
「そうね。過剰な期待はしていないけど、応援はするわよ」
とNさん。ダート戦で連勝したが、芝のレースでは苦しいだろうとみんなが思っている。
「母父はウォーニングだけれど、母母父はトウシヨウボーイだからね。距離はぴったりだよ」
と僕が言った。ここ2戦の強さは驚くほどで、今年は特に傑出した馬がいないので、入着以上の結果になっても不思議ではない。
「そうだよね。わたしもだんだんその気になってきたわ」
とNさん。
明日も2歳戦が楽しみだ。
(つづく)