先週(6/25・6/26)の新馬戦を回顧します。


<6/25>

○中山5R(芝1200m) 1:10.0(34.8)

⇒エクセルシオール(父Exceed And Excel)ダーレー・ジャパン・ファーム

○阪神5R(ダ1200m) 1:14.2(38.0)

⇒ローレルボルケーノ(父ファスリエフ)藤川ファーム

○函館5R(芝1200m) 1:10.6(34.9)

⇒ナイスヘイロー(父キングヘイロー)野表俊一


<6/26>

○中山5R(芝1800m) 1:52.1(34.5)

⇒マイネルロブスト(父ゼンノエルシド)小泉牧場

○阪神5R(芝1400m) 1:22.5(34.7)

⇒ニンジャ(父グラスワンダー)土居忠吉

○函館5R(ダ1000m) 1:00.0(36.3)

⇒シェアースマイル(父プリサイスエンド)加野牧場


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勝ち馬の6頭の中で、完成度ではエクセルシオールが1番手でしょうか。父は英豪で12戦7勝(GⅠ2勝)のスプリンターで、母も仏重賞(GⅢ1000m)の勝ち馬ですので、純然たるスプリンター血統です。Northern Dancer4×4×5にNatalma5×5×5(父系内)のクロスを持っていますので、やや早熟ですが、安定したレースをするタイプです。次は函館2歳Sの予定だそうですが、1週目の新馬を勝ったコスモメガトロン(父サクラバクシンオー)、先週、函館の新馬戦を勝ったナイスヘイローシェアースマイルとのスピード対決が注目です。


6/26の中山と阪神の芝のレースでセール出身馬が新馬勝ちしました。中山5Rのマイネルロブストは2009年度オータムセール当歳で480万円、また、阪神5Rのニンジャは2010年度サマーセール1歳で250万円で落札された馬です。どちらも血統的には地味な存在ですが、ニンジャは勝ち時計も優秀で、レースでも口向きの悪さや手前の替え方がぎこちなかったように、まだまだ完成度が低い状態で勝ち上がったことに価値があります。


ニンジャと同じグラスワンダー産駒にセイウンワンダー(GⅠ朝日杯FS)がいますが、セイウンワンダーRoberto3x4とHail to Reason4×4×5のクロスを持ち、ニンジャNorthern Dancer4×5×5とHail to Reason4×5、Raise a Native5×5のクロスをもっています。異なる血脈のクロスを2つ以上もっている馬は好不調の波が大きく、好調の時は大駆けのあるタイプが多いようです。次走は新潟2歳Sの予定だそうですが、セイウンワンダーと同様に、2歳の重賞戦線ではそれなりの活躍ができそうです。


2着以下に敗れた馬の中では、6/25の中山5Rで3着のレオアクティブ(父アドマイヤムーン)と6/26の中山5Rで3着のオペラダンシング(父オペラハウス)が次走の注目馬です。


レオアクティブはアドマイヤムーン×オペラハウスという配合で明らかに中距離タイプです。デビュー戦は1200mのレースで、エクセルシオールに完成度とスピードのちがいで完敗しましたが、上がりは33.9を記録したように、素質は十分という内容でした。アドマイヤムーンの初年度産駒のデビュー第1号でしたが、次走は間違いなく勝ち負けでしょう。


オペラダンシングはオペラハウス×ダンシングブレーヴという配合ですので、メイショウサムソンと同配合です。メイショウサムソンも2歳の7月にデビューし、2着に入っていますので、この時期にデビューして好走できるオペラハウス産駒には注目が必要です。


メイショウサムソンNorthern Dancer3×4、オペラダンシングNorthern Dancer3×4×5、Hail to Reason5×4、Almahmoud5×5というクロスをもっていますが、一般にNorthern Dancerのクロスを持っている馬は早熟なタイプが多く、2頭ともその影響と言えるかもしれません。オペラハウス産駒の活躍馬は先行して押し切るタイプが多く、オペラダンシングも同じタイプのようです。


問題は2頭の次走です。番組を見ると、7/10の中山に芝1600mの2歳未勝利戦がありますので、順調ならば2頭ともこのレースに出走する可能性が高いと思います。オペラダンシングが先行し、直線に入ってレオアクティブが追い上げるという展開になりそうで、面白いレースになりそうです。


(つづく)