むかし、競馬仲間とダービーの2着馬を当てるクイズをした。やってみるとわかるが、なかなか難しい。それほど、ダービーの優勝馬と2着馬とは大きな差がある。たとえそれがハナ差であってもだ。
しかし、近年はその傾向に変化が出てきた。ダービー2着馬のその後の活躍が顕著なのだ。
グレード制が導入された1984年以降のダービー馬の中で、古馬になってからGⅠを勝ったのはわずかに6頭のみだが、2着馬には10頭いる。
<古馬GⅠを勝ったダービー馬>
〇シンボリルドルフ(1984年)
〇トウカイテイオー(1991年)
〇スペシャルウィーク(1998年)
〇ディープインパクト(2005年)
〇メイショウサムソン(2006年)
〇ウオッカ(2007年)
<古馬GⅠを勝ったダービー2着馬>
〇メジロライアン(1990年)
〇ライスシャワー(1992年)
〇ビワハヤヒデ(1993年)
〇ジェニュイン(1995年)
〇シルクジャスティス(1997年)
〇ダンツフレーム(2001年)
〇シンボリクリスエス(2002年)
〇ゼンノロブロイ(2003年)
〇ハーツクライ(2004年)
〇ローズキングダム(2010年)
ダービー馬が古馬GⅠを勝てない理由にはいくつかある。その第一は故障、その第二は世代のレベルだが、もう1つの理由も大きい。それはダービー馬の冠だ。
ダービー馬は出るレースが限定され、また、人気を背負うことから中途半端な仕上げができない。それが様々な負荷となり、結果的に古馬のGⅠを勝てない場合が多い。
今年の3歳は世代的にも厳しい。1つ上の世代は史上最強と言われる世代で、今年の2歳もレベルが高いと評判だ。
今年の3歳に残されている道は、ダービーで2着になり、古馬になってから様々なレースに出走して力を付け、メンバーや展開に恵まれて古馬のGⅠに勝つというパターンだ。
支離滅裂な予想であり、期待でもあるが、今年の出走馬の中でもっとも素質があり、将来性がある馬は2着になる方がよい。
古馬GⅠは、1200m、1600m、2000m、2200m、2400m、2500m、3200mとあるが、2000m~2500mのGⅠは現4歳世代に勝てそうにない。
残るのは1200mと1600m、3200mの3つだが、ダービーに出走した馬が1200mに出走するケースはレアーだと考えれば、1600mと3200mがもっとも有力だ。
ますます無理の多い予想となるが、将来、1600mか3200mのGⅠを勝つ可能性がある馬がダービーでは2着になる。それはどの馬だろうか。
(つづく)