今週は阪神でアーリントンC(芝1600m)が開催されます。


NHKマイルCを目指す馬たちにとっては重要なステップレースですが、出走馬を見ると、2008年の再現となるような予感がします。


2008年のアーリントンCの出走馬は以下のような人気順でした。


1番人気:ポルトフィーノ(父クロフネ)

2番人気:ドリームガードナー(父トワイニング)

3番人気:アポロドルチェ(父Officer)

4番人気:スマートファルコン(父ゴールドアリュール)

5番人気:ダンツキッスイ(父シンボリクリスエス)


1番人気は唯一の牝馬のポルトフィーノ。母エアグルーヴの良血馬で、新馬~エルフィンSを連勝して、この時点では桜花賞の有力馬の1頭でした。


2番人気はドリームガードナー。ベゴニア賞を勝ち、朝日杯FS(12着)~シンザン記念(2着)とマイル路線を歩んでいました。


3番人気は外国産馬のアポロドルチェ。京王杯2歳S(1着)~朝日杯FS(11着)というローテーションで、こちらもマイル路線を歩んでいました。


4番人気はスマートファルコン。ジュニアCを勝ち、共同通信杯(7着)を経て、このレースに出走してきました。


5番人気はダンツキッスイ。2月にダート1400mの500万下を勝ち、このレースに出走してきました。



2008年と今年の出走馬を比較してみましょう。


今年も唯一の牝馬であるノーブルジュエリー(父Smarty Jones)が上位人気になりそうです。新馬~エルフィンS(2着)というローテーションもポルトフィーノとまったく同じです。


ドリームガードナーアポロドルチェと同様に、函館2歳S(1着)~朝日杯(15着)~クロッカスS(3着)というマイル路線を歩み、このレースに出走してくるのはマジカルポケット(父ジャングルポケットです。


スマートファルコンと同様に、クラシック路線とマイル路線の両方をにらみつつ、このレースに出走してくるのがスマートロビン(父ディープインパクト)です。


ダンツキッスイと同様に、1~2月に500万下を勝ってこのレースに出走してくるのはテイエムオオタカ(父ホワイトマズル)、ノーザンリバー(父アグネスタキオン)、ラトルスネーク(父タニノギムレット)の3頭で、ノーザンリバーダンツキッスイと同様にダート1400mのレースを勝ち上がっています。



2008年の結果を見てみましょう。


1着 ダンツキッスイ(5番人気)

2着 エーシンフォワード(9番人気)

3着 ディープスカイ(10番人気)

4着 ノットアローン(8番人気)

5着 ミッキーチアフル(7番人気)


ご覧のように、上位人気馬は総崩れで、馬連は21,660円、3連複は108,190円、3連単は896,050円という大穴になりました。


しかし、これが単なる番狂わせでなかったのは、上位に入った馬たちのその後の成績を見れば明らかです。2着に入ったエーシンフォワード(父Forest Wildcat)は2010年のマイルCSを勝ち、3着に入ったディープスカイ(父アグネスタキオン)はこの年のNHKマイルCと日本ダービーを勝ちました。


この時期は2歳戦と3歳戦の境目となる頃で、2歳戦の実績よりも3歳になってからの成長力の方が上位になりはじめる時期と見てよいと思います。



では、2008年の結果から、今年のアーリントンCの予想をしてみましょう。


1着のダンツキッスイは単騎の大逃げで勝ちました。今年の出走馬の中で、成績や脚質がもっとも似ているのはテイエムオオタカで、今年も単騎で逃げる展開になればチャンスがあります。


2着のエーシンフォワードに似た成績やローテーションの馬はいませんが、新馬~500万下と連勝し、3戦目の朝日杯FSで9着に敗れたものの、ここまで3戦2勝という成績でした。それにもかかわらず、9番人気に止まっていたことの方が不思議です。


3着のディープスカイに似ているのは、直前の500万下のレースで2着となり、1勝馬でこのレースに挑戦してきたカルドブレッサ(父ジャングルポケット)とトキノエクセレント(父アッミラーレ)の2頭です。


その他では、ディープスカイと同じアグネスタキオン産駒で、ダンツキッスイと同様にダート1400mの500万下を勝ち上がってこのレースに出走するノーザンリバーも2008年のパターンと言えます。


以上から、現時点の注目馬は以下の4頭です。


テイエムオオタカ(父ホワイトマズル)

カルドブレッサ(父ジャングルポケット)

トキノエクセレント(父アッミラーレ)

ノーザンリバー(父アグネスタキオン)


これに1月の500万下を勝ったラトルスネーク(父タニノギムレット)も含めてよいと思いますが、最終的には、枠順や人気順を見て、3~4頭に絞りたいと思います。


(つづく)