企業が採用基準で重視する項目

 

企業が採用基準で重視する項目は、「人柄」、「熱意」、「将来の可能性」がトップ3で、「適正」、「基礎学力」と続きます。(以下、リクルートキャリア調査2018.2)

 

一方、学生が面接でアピールする項目は、「アルバイト経験」、「人柄」、「部活・サークル活動」がトップ3ですが、企業が重要視する項目としては、人柄以外は、大きくずれています。

それ以降は、大学名や所属ゼミ、趣味・特技と続きますが、これらの項目については、企業はほとんど重視していません。大学名や所属ゼミと基礎学力との関連はないとは言えませんが、基礎学力については、大学名には関わらず、別の切り口から確認しているということだと思います。

 

このような結果になるのは、「学生時代に頑張ったことは何ですか」という、面接での鉄板質問への対応策から、アルバイト経験や部活・サークル活動のエピソードをアピールするということが多くなるからかも知れません。

 

しかし、採用基準で重要視されないのなら、バイトの経験や部活の話が役に立たないのか、PRポイントにならないのか、ということではありません。

 

実際、自己PRするネタは何だって良いんです。

 

重要なのは、そのエピソードをとおして、自分の人柄や熱意、また将来の可能性に繋がる何かをアピールすることが出来るか、ということです。

それが出来ないと、「そんな出来事があったのね。で、??」ということになり、お互いにフラストレーションが溜まることになります。

 

こんなことを経験しました。こんなことで苦労したけれども、頑張って克服しました。というのが、一般的なストーリーです。色々なサイトでも紹介されています。ただ、これだけでは足りません。その人の人柄や熱意、将来の可能性を示すためには、

 

なぜなのか?

 

が必要です。

 

面接では、なぜそんなことをしたいと思ったのか。なぜ大変なことをやり遂げたのか。なぜ辛いことでも頑張れたのか。なぜ?なぜ?なぜ?と深掘りをしていきます。そうすることにより、その人の課題に対する取り組み方、物事に対する熱意、困難に立ち向かえる可能性などが推し量れます。

企業はそれを知りたいと思っています。そこを評価したいと思っているのです。

 

採用担当者がESを見る際は、基本的な文章の書き方や論理的な整合性を確認し、面接でのネタを探します。実際、ESだけでは、人柄や熱意、可能性を判断することは出来ません。選考の中心になるのは面接です。ですから、ESでは、基本部分が出来ていることが前提ですが、エピソードの内容に重点を置くのではなく、人柄、熱意、可能性が伝わるように、面接で会って話しをしてみたいと思えるようなまとめ方が良いと思います。そのためには、自分自身でなぜなぜ深掘りをすることが有効です。また、なぜなぜ深掘りによって、新たなる自己の発見につながるかもしれません。