世の中そんなに甘くはない

 

残業が無くて、お給料が高くて、職場環境が良くて、地元で働けて、休みが多くて、好きなことが出来て、安定していて、ストレスがかからなくて、やり甲斐があって、休暇が取りやすくて、ノルマが無くて、… そんな仕事に私は就きたい!

 

私もそう思います。

 

逆に、就業時間が長くて、お給料が安くて、休みが少なくて…という企業で働きたいとは思いません。

 

 

しかし、世の中そんなに甘くはない!

 

 

企業にはそれぞれの考え方、事業の運営の仕方があり、全ての人が満足する処遇を用意することは出来ません。

企業の取り巻く事業環境とその企業の持っている特性から、長期間安定的にその企業の利益を増大させる人の働かせ方があります。ユニークな企業であればなおのことです。

 

お給料は高いが仕事はきついとか、休みは少ないが好きなことは出来るとか、グローバル企業だが転勤はあるとか、企業によってそれぞれで、自分の希望が全て満たされることは稀なケースです。

 

したがって、就活生の皆さんは、星の数ほどある企業の中から、それぞれの企業での働き方を見極めて、自分が力を発揮できる環境を提供してくれる企業を探さなければなりません。

 

 

企業研究では、それぞれの企業の特徴を比べて、どの企業が今後発展するのか、自分が興味ある事業を行っているのはどの企業か、というようなことばかりではなく、それよりもむしろ、自分の力が発揮できる場を提供してくれる企業はどこか、自分が長期間働いても苦にならないと思える仕事は何か、という目線で企業を見ていくことが大切だと思います。

 

そのためには、自分はどんな人か? どんな環境で力を発揮できる人か? 仕事をするにあたって何を求める人か? そして、それは何故か? ということについて、しっかりと考えることが必要です。それこそが自己分析であり、そこから就活の軸が生まれます。

 

就活の軸さえしっかりと定まれば、譲れない一線が見えてきますので、後は思い切って挑戦するのみです。

 

ただ単に条件の良い企業を探す、選択するという甘い考えではなく、自分が仕事をする上で絶対譲れないことは何かを考えるアプローチから就活を進める方が、結果として、自分にあった企業に巡り会えるのではないかと思います。

 

 

先日、キャリアセンターの担当の方と話をする機会があったのですが、「ありがたい話なんですが、最近の就活生は十分な企業研究や自己分析がないまま内定をもらうので、実は、その後が大変なんです。」とおっしゃっていました。内定辞退や再就職の相談が、以前よりも多くなっているとのことなんだそうです。

 

内定をもらえて贅沢な悩みのようですが、就活で重要なのは、内定することではなく、入社後にやり甲斐を持って仕事が出来ること、こんなはずじゃなかったのにと後悔しないことなんだと再認識しました。