[就活雑感]  企業が求める人材(5)

 

  1. 意欲的に物事に取り組む
  2. コミュニケーション能力が高い
  3. 素直である

 

 

素直であるということは、人の言うことに何でもハイハイと答えるということではありません。無邪気だとか幼児の心のことでもありません。物事の本質に対して、率直に向き合うということです。立場だとか、感情だとか、地位だとかにこだわらずに、やるべきことをやるということです。

 

一言で言うと簡単ですが、実行するのはなかなか難しいことです。それを就活生に求めるのは、少しハードルが高すぎるのでは?と、思わないではありません。

 

ただ、企業としては、将来、すくすくと成長してくれそうな人材を採用したいと考えますし、また、その芽があるかどうかくらいは判断できます。

まともな企業では、我が子の成長を祈る親と同じく、若手の成長を期待し手間暇をかけて育成します。

とはいえ、あくまでもビジネスなので、成長株を手に入れるために選別し、効率的に育成し、時にはその過程において排除する事もあります。

 

 

人の話を真面目に聞いて理解しようとしているか、分からないことについては質問をしたり自分の意見を述べたりするか、自分と考えの違う人の意見も受け入れられるか、などが素直かどうかの判断の基準になります。面接では、受け応えの内容だけではなく、その時の態度や基本的なものの考え方も見ています。

 

以前にも述べましたが、「言われたことはちゃんとやるけれど、指示待ちだから。」とか、「自分の頭で考えずに、盲目的に仕事をしている。」とか言われる人は、一見素直なように見えますが、自分が何をなすべきかというようなことについて考えていません。将来的には企業にとって有り難くない人材になっていきます。

ただ、これもその人の生き方ですから、そのような生き方が全う出来る仕事があればマッチします。

 

物事に対する基本的な考え方が、あまりにも個性的でこだわりがある人は、ある意味自分には素直なのかもしれませんが、多くの人と一緒に事業を進めていく企業にとっては、多数理解を得られない可能性があるので困ります。

 

また、素直と言っても、自分の行動が気分や感情に左右されやすい人も、チームプレイに対する影響を考えると敬遠されます。

 

 

企業は、採用する人に対して、言われたことを言われたとおりにすることを求めているのではなく、企業の発展のために自分は何をやるべきか自分の頭で考えて行動することを求めている、ということです。