つまづきをなくす算数シリーズの構成はこんな感じです。説明を読めば自力で理解できるようになっています。これとドラえもんの学習まんがを組み合わせれば、9割くらいの小学生は基本的な計算問題が解けるようになります。
これで理解できなければ、普通の先生にも荷が重いです。特別な支援が必要になるかと思います。
説明は必ず音読させてください。音読をすれば理解できるようになっていますが、問題集や参考書にアレルギーがある生徒はろくに説明を読まないで「分からない」といいます。できの悪い教科書や問題集・参考書と違って、説明を読めば分かるようになっています。
音読をさせないで親が教えるというのはやめましょう。そちらの方が親切で子どものためになりそうですが、親がつきっきりでそばにいないと勉強が進まなくなります。
低学年のうちはいいですが、学年が進むと難しくなります。小学生のすべての教科で、その場しのぎではない正しい説明をするのは
僕でも難しいと感じます。
もちろん、説明が不十分で分かりづらい箇所があるかもしれません。その場合はドラえもんの学習まんがで対応する単元を音読させてください。
このシリーズは、図形の問題集も素晴らしいです。現時点では、つまづきをなくすシリーズの図形よりもm質の高い問題集は存在しません。
見たら分かると思うんですけど、計算や図形は自分で手を動かさないと身に付きません。今はオンライン授業を提供している会社がいつくかありますが、こういった質の高いテキストがないといくら説明を聞いても意味がないです。
小1から小3ですが、後半の方は複雑な図形を扱っています。早いうちにこういった図形を見ておけば後でつまづくリスクが低くなります。作図をするだけなので、順番に課題を進めていけば小学校低学年でもできるようになります。
平面図形が2冊と立体図形が1冊の合計3冊で、かなりの分量になります。
立体図形は写真がないですが、立体図形が一番大事です。最初から立体図形をやるのはハードルが高いので、平面図形から始めてください。
本来であれば中学受験の難しい図形の問題を解くためにこれだけのトレーニングが必要になります。塾に行っても先生がしゃべっているだけです。できる子はちょっと説明を聞くだけでできるようになりますが、普通の人は無理ですよね。僕も無理です。
Z会のグレードアップ問題集はこんな感じです。
この4番の問題は素晴らしいですね。
4番の問題は計算の仕組みが分かるようになっています。見方を変えると、これは中学で学習する方程式の問題にもなっています。
いきなり4番のような問題を出すと普通の子はつまづきますが、3番のようなやさしい問題を挟むことで解きやすくしています。
中には難しい問題もあるので、全部の問題を解けるようになる必要はありません。学年が進むと自然に分かるようになることも多いので、バツがついた問題は1年後くらいに解き直すといいでしょう。
グレードアップ問題集の到達点は非常に高いですが、最初はやさしい問題から始まります。
グレードアップ問題集はこういった遊びの要素も入っていて楽しく勉強を進められます。学校や市販の問題集にはこういった工夫がないので、できるだけ早くグレードアップ問題集を使うといいでしょう。早く始めれば始めるほど問題集で勉強を進めるのは楽しいという意識が生まれます。
低学年の計算・図形は非常に完成度が高いですが、高学年の計算・図形はまあまあのですね。問題を解けるようになるのはそれ自体が楽しいので、低学年から始めるとスムーズに進みますが高学年からグレードアップ問題集を使うメリットは薄くなります。
グレードアップ問題集を使ったことがない場合は、1つか2つ下の学年から始めてください。学校や塾のテキストには載っていないような良問があるので、よほど勉強が得意でない限り下の学年から始めるといいでしょう。
3番の問題は色塗りをさせる問題ですが、見方を変えるとわり算の導入になっています。
東大の問題を見たら分かるんですけど、東大の問題はこういう良問を多く出します。東大で出題される問題のレベルを小1レベルに落としたらちょうどこういう感じになります。