私の塾は二つの市の境に立地しているんで

小さい塾なのに、二つの市からまたがって生徒がやってくる。


だから、二つの市の学校の教育に対する意識の違い・・・っていうか

ぶっちゃけ教師たちのヤル気のレベルの差がヨ~クわかるのである。


ゴールデンウィークが終わり、ようやく学校も勉強しよーかって雰囲気に

なれつつあるこの時期に、一方のN市の学校は月末に中間考査を行う。


また、一方のK市は、やはりこの時期に、1年生がふれあい合宿

2年生が農業宿泊訓練っていう宿泊行事を持ってきて

その取り組みでほぼ1ヶ月の授業をぶっ潰す・・・・・


昨日のうちの塾の授業なんか、生徒は半分くらいしか塾に来ていない。


N市の中学校の生徒は、もちろん中間対策の追い込みで

必死に勉強しているのだが・・・・・


K市の中学校は、すでに宿泊に出発している学校や、

明日から出発っていうんで、当たり前のように塾を休んじゃう

アマアマ家族がいるからなのである。


あ、もちろんK市は、こんな感じで行事の取り組みが忙しいんで

ほとんどの中学校で、1学期の中間考査は中止である。


だいたい学校って、ナニを最優先にしてるんだろう?


そもそも、このふれあい合宿っていういかがわしい名前の行事は

市が税金使って作った自然体験型の施設の利用者が

あまりに少なかったんで、中学生たちに使わせて、見た目の稼働率を

上げておこうっていうためだけに始められたものなのである。


また、農業宿泊訓練っていうのは、1年がこのふれあい合宿、

3年生は修学旅行があるのに、2年生にだけないのはオカシイ?

って不思議な考えで始まった行事で、最初はごく一部の中学校でしか

行われていなかった行事なのである。


でも・・・・学校の先生って企画力がないから、

すぐに近隣の学校がいっせいに猿マネを始めて・・・・・


あっという間に、この農業宿泊訓練っていうのが

宮崎の口蹄疫のように全市に広まっていったのである。


で、子供たちは、見ず知らずの農家に、4,5人のグループに分かれて

二泊三日の宿泊を行うのであるが・・・・


出発前の子供たちに、どこに行くのか聞いても分からない・・・・

ナニをするのかも分からない・・・・・


それでも、生徒たちは、イヤーな授業がないので大喜びである!


過去の生徒たちの話を聞くと、携帯もテレビもゲームを無制限!

(もちろん建前は禁止だけど、先生の目が届いてないからOKらしい)

農家によっては外食やカラオケにも連れて行ってくれたり

ビールまで振る舞って下さるところもあるそうである。

(私を連れて行ってください・・・・)


もちろん農家の皆様は無料奉仕ってわけではないので

きちんと結構な宿泊料をとり、バイトにしては結構イイ収入を得ている。


学校の先生は面倒な授業をしなくてイイし、子供の面倒は

農家の人が見てくれるんで、田舎でのんびり待機・・・である。

しかも、帰ったあとはしっかり代休がもらえるし

出張手当だって付くのである。


こんな、オイシー行事をやめるわけにはいかないだろう。


でもね・・・・


やっぱ、教師って「授業してナンボ」の世界でしょ?


こんだけ生徒の学力が下がって、

こんだけ休みが増えて授業時数が激減して

こんだけ「ゆとり教育を見直します!」って言ってるんなら・・・


そろそろ「自分は教師なんだ!」ってことに立ち返っていただいて

もう、これ以上無理矢理、意味のない学校行事

増やさないようにして欲しいと思うのである。


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