先日、Yahooニュースでチョッと気になるニュースを見た。


卒業式の後自宅で飛び降り自殺した東京都板橋区立

小6年の男児(12)について、同小の校長は26日、

卒業式のセレモニーでこの児童が「大好きな学校」という

セリフを「大嫌いな」と言い換えていたことを明らかにした。

警視庁志村署によると、居間に「死んでおわびする」という

趣旨の1行のメモがあったが学校に関する記述はなかったという。

 校長らによると、児童は25日午前10時から約2時間行われた

卒業式に出席。5年生と卒業生が一緒に行う「門出の言葉」という

セレモニーで、全員で学校名を唱和する前の「大好きな学校」と

いうセリフを「大嫌いな」と言い換えたという。

そのとき、周囲がざわついたという。

 式終了後、校長が児童に対し「なんであんなことをしてしまったの」

と尋ねたところ、男児は「緊張して間違ってしまいました」と答えたという。

 校長は「普段の行動に問題はなかった。出席も成績も良好。

漢字検定も上級クラスを取得していた」と話し「問題は全く無かった」

と話した。自ら行事のリーダーに立候補するような積極的なタイプで、

悪ふざけをすることはあまりなかったという。


卒業式っていえば、最近も福岡県の中学校の卒業式に登場した

発狂ザルのガキどものブログを書いたばかりであるが

ま、記事を読む限り、この自殺した男の子は、

そういった類の生徒ではなかったようである。


っていうか、おそらくこれは、全国的に小学校の卒業式なんかで

行なわれている、私のダ~イキライな「よびかけ」って儀式?

にからんだことではないかと見て取れるのであるが・・・・・


私は中学校の教師しかしたことがないので、

以前はこの「よびかけ」っていうアヤシイ儀式を知らなかった。


それが、数年前にボランティアで小学校にコンサートに出かけたとき

演奏のお礼っていうことで、全校あげての「よびかけ」っていう儀式を

始めて目の当たりにさせられたのである。


教師の合図で一人の生徒が大きな声を張り上げて

「今日は○○のみなさん、すてきな演奏を・・・・」って言う

すると後に続いて全生徒が一斉に

「ありがとうございましたあぁ~!」って叫ぶ。

で、次に、また違う生徒が、なにやら叫ぶ・・・・

するとまたその後に全員が一斉に大声で叫ぶのである。

その繰り返しである。


わたしゃ始めは、なんかの珍しい新興宗教かとも思ったが

指導されている先生方は満足げに子どもたちを眺めておられる。


こういったセレモニーで述べられる言葉って言うのは

もちろん気持ちなんか何にもこもってないってのはみえみえで

それだけでも気分が悪いのであるが・・・・

それをワザワザ一斉に言われちゃうと、もうしらじらしさを通り越して

申し訳ないけど、嫌悪感さえ感じてしまうのである。


ただ、今日塾の生徒たちに聞いてみたら、

どの小学校でも、卒業式に限らず、この「よびかけ」っていう

怪しい儀式を頻繁に行なっているらしい。


でも、誰かに対する感謝の気持ちや、

卒業にあたっての思いっていうのは

トーゼン個人個人違って当然なはずである。


それをいっしょくたにして、しらじらしいセリフを棒読みさせる

このパフォーマンスは、やっぱりどう考えてもキモイし

それこそ文部科学省の大好きな「個性の尊重」とは

大きくかけ離れた儀式ということになるのではなかろうか?


ま、だからと言って、ぶっつけ本番で、感謝や思いの言葉を

述べるっていうのは、大人だって難しいことである。


だから、ある程度、事前に準備していただいて、

もう内容はウソでもご愛想でもかまわないんで

まだ、代表の生徒が自分の言葉で語ってくれたほうが

「よびかけ」でギャーギャー怒鳴られるよりは良いって思うのである。


ただ・・・・・


今の小学校では、異常とも思えるほどの

絶対平等主義者の教師や親が増殖しているんで

もし生徒の中から一人だけ代表を選んだりしたら

それら教師や親の中から苦情が出るのかもしれないけど・・・・


ま、そもそも、今回の事件にからんだこの小学校の卒業式で

「よびかけ」のセリフの中に「大好きな学校」って言葉を

入れさせたこと自体がキモイ・・・っていうか

私にはかなり異常であると思うのだが・・・・


だって・・・・


かつての卒業式では「仰げば尊し」って歌が定番だった。

私なんかメロディーラインも歌詞も旅立ちにふさわしい

スゴクいい歌だと思うのであるが・・・・


でも「仰げば尊しわが師の恩・・・・」って歌詞が

「生徒に教師に感謝することを強制してる。」っていう

日教組どっかのカルト集団の意味不明なゆがんだ解釈により

最近の卒業式ではすっかり歌われなくなってしまった。


もし、それまでに教師が、本当に全力で生徒たちと接してきた

っていう自信があるのであれば、卒業式のときくらい生徒から

「仰げば尊し・・・」って歌ってもらっても

いいんじゃないかって思うのであるが・・・・


教師自らが、その言葉を否定し、辞退するってことは

生徒に対してそれほどのことをやってこなかったっていう

教師たちのうしろめたさの現われ

に他ならないのではないのか?



ま、今回、自殺してしまった子どもが、

故意に「よびかけ」の言葉を変えてしまったのか

本当に間違ってしまったのかは分からない・・・・・


もちろん、この出来事自体が

この子の自殺の原因になったのかどうかも

もう分からない・・・・・


ただ、もしこの子が卒業式で発した

「大嫌いな学校」って言葉が

小学校生活の大きな締めくくりの卒業式のときにまで

心にもないことを言わされることへの抵抗だったとしたら・・・・


これほど悲しいことはないと私は思うのである。



卒業式のときくらい、生徒の生の声を

聞いてあげられる学校であってほしいと

思われましたら、ワンクリックのご協力を

↓よろしくお願いいたします。m(_ _ )m

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