子どもの親殺しという犯罪が

日本ではさほど驚くべきニュースでなくなったのは一体いつ頃からだろう。


昨日も夜のニュースで

16歳の娘が警察官である父親の首を斧で切って殺害したって

驚くべき報道があってたのに

今日ネットを見てもそんなニュースどこにも掲載されてない。


ま、もうちょっと一生懸命探せば、どこかに載ってはいるのかもしれないが

もう日本っていう国は、もう娘が父親を殺したくらいでは

さほど大きなニュースにならないくらい

異常な国になっちゃったのだろうか・・・・


犯罪の低年齢化が言われて久しいが

その低年齢が、小学生など尋常でないほどの低年齢であったり

犯罪の被害者が親や兄弟に変わってきたことも

最近の日本で起こる異常犯罪の傾向のように感じる。


低年齢化ということでいえば

昨年6月に佐世保市で起こった級友惨殺事件が記憶に新しいが

実は大きく報道されていないだけで、この1年間だけでも

小学生徒どうしのケンカが発端で相手の子を刺してしまったというような

同級生刺傷事件が数件起こっているのである。


また、子どもによる親や兄弟の殺傷事件も小学生以上に頻発している。

歯科医一家の浪人中の息子が妹を殺害してバラバラにした事件は

まだ記憶に新しいが、殺害にはいたらなくても

昨年、高校生の息子が「勉強しなさい!」って口うるさく言う母親にキレて
「殺してやろう」って思ってバットで殴りかかって重傷を負わせたなんて

事件も起こってはいたのである。

でも、もう日本人たちの記憶には残っていないかもしれないが・・・・


おそらく、こんなニュースを聞いても、世の大半の親御さんは

「最近の子どもは怖いね」ってくらいの感覚しかないのだろう。


しかし、本当に恐ろしいのは子どもたちではないのだ。

問題はそんな犯罪を犯す子どもにあるのではなく、
その背景にある日本という国における「秩序の崩壊」なのである。


佐世保の小学生同級生惨殺事件に関しては

殺害方法や動機云々という以前に、給食の準備中という教師の管理下である

学校活動の時間帯に事件が起こっているということが最もおかしいことなのである。


もちろん休み時間などであれば仕方のない面もあるが

間違いなく教師が教室にいる給食の準備時間に

同級生を別室に呼び出しカッターで首を切るなんて行為ができる雰囲気が
学校にあったことがそもそもあり得ないことなのである。


教師の指示が通らず生徒が好き勝手に動き回る学級・・・・

普段からドンチャン騒ぎのような教室の様子が目に浮かぶようである。


ま、この佐世保の事件はかなり特殊な事例だとしても

その後も、教師のいる小学校の教室で、子ども同士がケンカをし

相手を刃物で刺して重傷を負わせるという事件も起こっている。


もちろん子どもはケンカくらい誰でもするものである。

しかし、小学1、2年生の小さな子どもでもないかぎり
犬のように場所も考えずケンカができるはずはない。

ましてや、教師の目の前でなど・・・・。

なのに、ケンカばかりか、刺傷事件まで起こしちゃった・・・・。


これは教師の存在が完全に無視されているから起きた事件である。

このクラスは、教師が生徒をまったく統制できていない。
生徒たちにとってこの教師は、教室の前に立っている

ただのおっさん(おばさん?)にすぎないのである。


一般の方からすると、私の論点がずれているように感じられるかもしれないが

一昔前の、良い意味で教師が学級を統制していた時代には

その教師の目が届く教室の中で犯罪なんて起こるはずはなかったのである。

そういう当たり前の暗黙の了解があったのである。


親をバットでぶん殴った高校生にしても同じである。

親であれば、当然「勉強しなさい!」ってくらいのことは、
子供に対してしつこく言うのは当たり前のことである。

もちろん言われた子どもにしても、ムシのいどころが悪いときには
「チクショー!殺してやりたい!」ってくらいのこと思うことだってあって当然である。


しかし実際は、親の言葉がどんなに気に障ろうと、腹が立とうと
「親に手を上げる」なんて選択肢は存在しなかったのである。


ところが、なんか親も教師もすっかり子どもに媚びるようになっちゃって
なんでもかんでもフレンドリーに子どもに接することが良いっていう
アブナイ信仰が日本に蔓延してしまった・・・・。

親はおろか、教師でさえ子ども達からタメ口で話しかけられことにも

全く違和感が無くなってしまっている。


つまり、本来暗黙の了解として存在していたはずの
これら当たり前の「大人と子どもの序列関係」
今の日本の平等教育の中で完全に崩壊してしまっているのである。


そこを指摘せずに、「子ども擁護論」にたった評論ばかりを繰り返していると、
この先、教師も親も子どもに対してどんどん萎縮していき

どこであろうと、誰に対してであろうと

子どもが感情にまかせて好き勝手な行動が取れる国になってしまうのである。

(もう、なってる・・・・?)


これら青少年犯罪のニュースを聞かれた親御さんの中には
「こんなんじゃ、怖くて子どもに注意できない」って
思われた方も多いはずである。


でも親御さんは、ここで絶対に引いてはいけないんです。

だからといって学校に期待しても無理なんです。

だってあなたの子どもは教師にとっては所詮他人なんですから。


だから、やっぱり親としてゆずってはいけない一線だけは死守し、
親と子という「絶対的な序列関係」だけは崩してはいけないのである。


とは言っても、中学生くらいになってから、
既にガタガタになっている序列関係を修復するのは難しいかもしれない。

だってそのガタガタの親子関係は、あなたの子どもが幼いときから
親自身がじっくり時間をかけて崩していったものであるからだ。


だったら、今度はその関係を
親が長時間かけて必死に修復しなくてはいけないはずだ。


今のままで、そこそこうまくいっている(と思いこんでる)親子関係を、
あえてどうこうしたくないって思われる親御さんは多いはず・・・。


でもきっと・・・・・


子どもにバットで殺されかけたあの高校生の母親も

我が子との序列関係が、それほど崩壊していたとは

思ってもいなかったはずである。


かつては特に意識しなくても、社会に当たり前のようにあった
親や教師と子どもの間の「序列関係」・・・。


今の緩みきった教育制度の中で育てられた子ども達と
この序列関係をきちんと保っていくためには

文字どおり大人たちにその序列を

「死守する覚悟」
必要な時代になってしまったようである・・・。



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