やっと2学期が始まったと思ったら

連日体育祭の取り組みで学校の授業は始まらず、

で、やっと体育祭が終わったと思ったら

今度は意味の分からない3連休が今月は2回もある・・・・・


ま、世の公教育ののんびりムードにはつきあっていられないので

今日のような祭日であっても塾の授業は通常通りにある。


どうやら昨日の体育祭の打ち上げがあっているらしく

「今日は親戚の法事があって・・・・」などと、親から、

釣りバカの浜ちゃんのような言い訳の欠席電話もあったが、

それはもう親が選択することであるから仕方がない。

なんか、今日の夕方から友人同士で焼き肉食いに行って

カラオケにでも行くらしい。

せめて、さけ飲んで急性アルコール中毒になったり

警察から補導されないことを祈るばかりである。


で、今日は1年生の英語の授業があった。

2学期を向かえたこの時点で、同じ1年生内でもかなりの学力格差がある。
「英語」という教科に関しては

みな同じ中学校からのスタートであるにも関わらず・・・・である。


もちろん小学校のときから「外部の教室で英語を習ってました。」なんて
子どもは、とりあえず今の段階で理解できないような内容はない。


私の塾では小学部の間にアルファベットとローマ字だけは
完全にマスターするように指導している。
しかし、それ以上の学習は絶対にさせない。

小学校のうちにあまり英語の学習を進めてしまうと
今のチョースローペースな中学校の英語の授業が始まったとき
退屈すぎて授業を聞かない習慣がついてしまうからだ。


逆にアルファベットとローマ字さえきちんと身につけておけば
中学1年生の英語程度であれば学校の授業で理解できないことはない。


しかし、アルファベットもローマ字もおぼつかない状態で中学に入学し
特に塾などにも通わず学校だけで英語を勉強してきた子は
ほとんどの生徒が理解不足のままで2学期を迎えている。


私の塾に夏期講習会から入ってきた1年生の中には
そんな下準備が何もできていない生徒が数名いた。


それらの子どもに関しては、あせらずに夏休みをかけて
アルファベットとローマ字をじっくりとマスターさせる。

で、2学期が始まった今から
本格的に英語の文章を書く勉強に入っていくのである。

ローマ字が理解できていない・・・・
つまり、つづりと読みが関係付けられていない子どもに
英文を何百回書かせても絶対に覚えることはできない。

ベタ書き(英文を何回も書いて練習することを私の塾ではこう呼ぶ)が
効果を発揮するのは、英語のつづりと読みがつながっている子だけである。


で、夏期講習会でその準備ができた生徒は
いよいよ英文を書きこんでいくことになる。

もちろんローマ字を書けたところで
まだ文法的な理解ができているわけではない。

だからbe動詞とか主語とか述語とか肯定文とか否定文とかいう知識も
同時進行で学習していかなくてはならない。


ただ、今の中学校1年生の英語の学習内容、進度は
昔に比べて極端に簡単でゆっくりになっているので
難しくて退屈な文法の授業をみっちりするより
いっそ英文を丸暗記させてしまった方が手っ取り早いのだ。


そこで本文のベタ書きをさせるのだが
このとき英文を黙って書くのと

自分で声を出して読みながら書くのとでは
その効果に雲泥の差が出てしまうのだ。


もちろん読みながら書いた方が、はるかに効率的に覚えることができる。

昔、怪しい通信販売で「みるみる記憶力がアップ」って商品があったけど
これはヘッドホンにマイクがついた商品で
覚えたい事項を読み上げると、その自分の声をマイクが拾って
つけてるヘッドホンから聞こえてくるっていう
何のことはない機械たったのである。

ま、これも声に出す暗記法を利用した商品であった。


この「読みながら書く」って方法は簡単で誰でもやれそうな方法だけど
実際に実行する生徒はなかなかいないし、させられる親や教師も少ない。


いくら授業中に、「声に出して書くことの大切さ」を力説しても
家に帰ってから実行する生徒なんてまずいないのだ。
(ま、家庭学習自体をしたことがない子もたくさんいるのだが・・・・)


そこで、授業中にまず全員一斉に声を出させてベタ書きをさせる。

中学1年生くらいになると色気づいて女子なんぞは声を出さなくなるが
それでも声が出るまでしつこく繰り返し読んで書かせる。


その間、私はトイレットペーパーの芯の長~くなったような
紙の筒を持って生徒の間を歩いて回る。
で、生徒の口元に筒を当て、反対側に耳をつけて声の出具合を聞くのだ。

はたから見ると異様な授業風景だろうが
そのうち、生徒達も書きながら声に出して読むことに慣れてくる。

そうなれば、べた書きの練習をするときに
こちらから指示をしなくても自然と声が出るようになる。

また、その習慣が身に付くと、英語を書くときに
今度は声には出さなくても、頭の中できちんと読みながら
書くことができるようになるのだ。


実際、英語の文を書かせているとき
実は全く読めずに、まる写ししている子もたくさんいる。

そんな子たちにたくさんの英文を書かせて練習させても
それは「意味の分からない写経」のようなものである。
(ま、意味は分からずともまだ写経の方が役に立つ・・・・)


さらに、それでも覚えられない子どもは、
英文の下に、読みをカタカナで書かせればよい。
そうすると意外な単語が読めなかったり、
ウソの読みを覚えていたりすることが分かる。


さ・ら・に!

この読みをカタカナで書かせる授業を行ってみると
なんとカタカナを書けない生徒まで現れる始末である。

これはもう英語の勉強以前の問題である。


英語が苦手なお子さんをお持ちの親御さんたちは、
子どもに英文を書かせて、その下にカタカナで
読みを書かせてみることをおすすめする。


単語力や文法以前の日本語の段階でのつまずきが発見できるかもしれない。

ま、とにかくこの「覚えたい事項を声に出しながら書く。」って勉強法は
単純だけど、英語以外でも暗記を必要とする勉強には実に効果的である。


暗記教科が苦手なお子さんをお持ちの親御さん。
だまされたと思って、この勉強法、ぜひ一度実行してください。


ただ、子どもに実際にそれをやらせるまでが
きっと大関門になるんでしょうが・・・。



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