ユメが叶わないのは自分のせい。
自分の現状も全て自分のせい。
環境のせいにするな。親のせいにするな。
周囲のせいにするな。時代のせいにするな。
全ては自分のせい。
自分の弱さのせい。
と。
述べる奴がいる。
なんと。
脆弱な人間だろうか。
なんと。
甘えた人間だろうか。
他者のせいと自分のせいを分けて考え。
全てを自分のせいにして生きるなんて。
ひどく甘えた、ひどく楽な。
生き方。
現状をしっかりを冷静に成熟した視座で受け止めた時。
一番楽なことが、全てを自分のせいだといってしまうこと。
一番格好がつくのが、全てを自分のせいだといってしまうこと。
一番苦難なことが、真実の原因をみつめること。
一番しんどいのが、「他者のせい」をみつめること。
人間は一人で生きているわけではない。
だから、自分のせいだけで今の自分があるわけではない。
それから目を逸らした脆弱な生き物め。
人間は他者との関わりの中で生きている。
だから、あらゆる周囲のモノにより生かされている。
それを廃棄黙殺した惰弱な生き物め。
全てを自分のせいにするより、他人の関わりを認めることの方が。
どれほど。
どれほど。
苦しく辛く切ないだろうか。
人は人と関わって生きている。
自分にとってプラスな他者の行動は、「彼のおかげ」
自分にとってマイナスな他者の行動は、「彼のせい」
どちらも「他者の行動」への自分の主観的な結論。
全ては自分のせいだというなら。
他者のおかげさえも拒絶するのか。
人は人と関わって生きている。
全てを自分のせいにして生きても、その余波は周囲に走る。
全てを自分のせいにして生きた時、その皺寄せがいく人もいる。
全ては自分のせいだといいながら。
他者の支えに甘えていることに気付かないのか。
人は。
その人が触れた全てのモノの集積物。
親の。友人の。兄弟の。恋人の。
教師の。先輩の。後輩の。ライバルの。
学校の。会社の。
近所の。町の。
世間の。
国の。
「他者のせい」を直視して。
「他者のせい」を受け入れて。
その中で生きなければ。
「全て自分のせい」など。
糞にも劣る奇麗事。