単位の計算③ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

  体積と面積(清泉女学院2023)

 

姉と妹はそれぞれ4.8dLと260mLずつ毎日牛乳を飲みます。2人合わせて1週間で牛乳を▢L飲みます。<1期>

 

右矢印 1L=10dL、1L=1000mLだから

 (0.48L+0.26L)×7=5.18L

 

1辺の長さが▢mの正方形の面積は、4haの長方形の1%の面積です。<3期>

 

右矢印 1ha=10000㎡だから正方形で考えると たて100m×横100m(1haはだいたい校庭の広さとおさえておく)

  • とすると4haの場合、正方形で考えると(問題文では「長方形」だが面積の問題なので形は無視できる)たて200m×横200m
  • この1%を出すには(1%=¹⁄₁₀₀=⅒×⅒より)たてを⅒倍、横も⅒倍すればよい
よって正方形の1辺は 200×⅒=20m

 

 

  縮尺(恵泉2023第3回)

 

地図にかかれているある土地の面積を求めます。地図の正しい縮尺は¹⁄₃₀₀です。しかし、間違えて縮尺が¹⁄₅₀₀でかかれているとして、その土地の面積を求めたところ400㎡となりました。この土地の正しい面積は何㎡ですか。

 

右矢印右矢印右矢印

  • 間違えて縮尺が¹⁄₅₀₀でかかれているとして、その土地の面積を求めた」というのはたてを500倍、横を500倍してしまったということ。
  • 正しい縮尺は¹⁄₃₀₀」なので本当はたてを300倍、横を300倍しないといけなかった。

よって間違えた縮尺で求めた面積が400㎡だったとき、これを正しくするにはたてと横を⅗倍ずつすればよいから

 400×⅗×⅗=144㎡

 

 

  1000進法(和歌山信愛2023B)

 

非常に大きな量を表すときは、単位の前に次のような言葉をつけることがあります。

1𝙏グラムは1𝙈グラムの▢倍です。

 

右矢印 表をよく見ると𝓴→𝙈→𝙂→𝙏と単位が1つ大きくなるごとに1000倍ずつ大きくなっている(1000進法)。

とすると𝙏(テラ)は𝙈(メガ)より2つ大きい単位なので

 1000×1000=1000000倍

 

 

  燃費(東京農大一中2023第2回)

 

田中さんの家族は、冬休みを利用しておじいちゃんの家に遊びに行きました。行きも帰りもレンタカーを借りて行くことにしました。行きのレンタカーはガソリン1Lあたり10km走り、帰りのレンタカーはガソリン1Lあたり8km走ります。帰りは、観光をしたため行きよりも20km多く走りました。行きも帰りも1Lあたり150円のガソリンを使ったところ、使った分のガソリン代は全部で7800円となりました。田中さんの家からおじいちゃんの家まで行ったときの道のりを求めなさい。

 

右矢印 使ったガソリンの量に注目する。なお、自動車などがガソリンなどの燃料1Lで走れる距離を「燃費」という。

  1. まず「行きも帰りも1Lあたり150円のガソリンを使ったところ、使った分のガソリン代は全部で7800円」だったから使ったガソリンはぜんぶで 7800÷150=52L
  2. そして「行きのレンタカーはガソリン1Lあたり10km走り、帰りのレンタカーはガソリン1Lあたり8km」走るから、ガソリン1Lあたり走る距離(燃費)の比は 行き:帰り=5:4
  3. とすると(「燃費×使ったガソリン=距離」という関係になっておりこれはちょうど「速さ×時間=距離」と同じ関係だから)使ったガソリンの比は燃費の逆比で 行き:帰り=4:5ただしこれは距離が同じ場合だから距離をそろえる。
  4. 本問では「帰りは…行きよりも20km多く」走っておりこの帰りに多く走った距離に使ったガソリンは20÷8=2.5L。これを全体量から引くと 52-2.5=49.5L
  5. こうして同じ距離で使ったガソリンは合計49.5Lとわかり(使ったガソリンの比は行き:帰り=4:5より)この⁴⁄₉にあたる22Lを行きで使ったとわかる。
よって田中さんの家からおじいちゃんの家までの距離は(行きの車は燃費10kmだったから)
 10×22=220km 完了