図形の一行問題⑤ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

今年の入試問題より平面図形の一行問題の第5弾です。

 

  折り返した正方形の辺の比(洗足学園2023)

 

正方形の折り紙を、下の図のように、辺とAが重なるように折りました。DF:FCを最も簡単な整数の比で表しなさい。

 

右矢印 ㋐→㋕の順に長さを求めていくと

  • ㋐…折り返した部分なので8㎝。これにより正方形の一辺18㎝とわかる
  • ㋑…18-6=12㎝
  • ㋒…㋑㋒を辺にもつ直角三角形は6㎝、8㎝、10㎝の直角三角形と相似形だから辺の比は3:4:5。なので ㋑×⁵⁄₄=15㎝
  • ㋓…18-㋒=3㎝
  • ㋔…ここも3:4:5の直角三角形だから ㋓×⁴⁄₃=4㎝
  • ㋕…18-㋔=14㎝

よって DF:FC=4:14=2:7

 

 

  三角形と角度①(神奈川大学附属2023)

 

右の図で、同じ印をつけた角の大きさはそれぞれ等しいです。

⑴ 角アの大きさは何度ですか。
⑵ 〇印をつけた角の大きさは何度ですか。

 

⑴ 下図の青の三角形に注目するとその外角だから

 ❶=42°+〇

赤の三角形に注目するとその外角だから

 95°=❶+●=(42°+〇)+● より 〇+●=53°

よって =180°-(〇+●)=127°

 

⑵ 下図のグレーの三角形に注目すると❷は対頂角で95°

とするとこの三角形の外角で ア=❷+〇=95°+〇=127°より

 =127°-95°=32°

 

 

  三角形と角度②(早稲田中2023第2回)

 

図の長方形で、ABの長さが5cmのとき、角アの大きさは角イの大きさを▢倍して60度を加えたものです。▢にあてはまる数を答えなさい。

 

右矢印 長方形の底辺(赤)に関してBと対称な点B'を考える。

このとき長方形の右上の頂点をCとすると、B'C=5㎝、B'A=BA=5㎝より △B'ACは二等辺三角形

また角ウと角エについて

  • ウ=ア-イ(△ABCの外角より)
  • ウ=イ+エ(△B'ACは二等辺三角形より)
  • エ=180°-ア×2(△ABB'の内角より)
なので ア-イ=イ+(180°-ア×2) より
ア×3=180°+イ×2
両辺を3で割ると ア=60°+イ×⅔

よって ▢=⅔ 完了