以前の記事の続きです。
カードの和の最大値と最小値を考えるという条件整理の問題です。
52枚のカードがあり、それらには1〜13までの数字が4枚ずつそれぞれに書かれています。その52枚のカードを下図のように並べます。
並べられたカードについて、左上の1のカードからスタートし、右または下のカードをたどって右下の13のカードに到着するまでに通る16枚のカードの数字の和を得点とするゲームを行います。(海陽中2018)
⑴ 最高点と最低点をそれぞれ求めなさい。
まずどんな通り方をしても1から13まで1回ずつ必ず通るから
(1から13までの和)=(1+13)×13÷2=91
は同じ。残り3つの数字がぜんぶ13となるときが最高点、ぜんぶ1となるときが最低点だから
最高点は130(=13×3+91)
最低点は94(=1×3+91)
⑵ 得点が100点となる通り方は何通りありますか。
2段目、3段目、4段目で通る一番左の数に注目して(2段目の一番左の数,3段目の一番左の数,4段目の一番左の数)という書き方をする。
すると最低点94点となるのは(1,1,1)のとき。
これを基準にすると「得点が100点となる」にはここからあと6点ふえればよい。
それには(1,1,7)(1,2,6)(1,3,5)(1,4,4)(2,2,5)(2,3,4)(3,3,3)の7通り
⑶ Aさんの得点が110点だったとき、Bさんの得点との差が16点以上になるBさんの通り方は何通りありますか。
「Aさんの得点が110点だったとき、Bさんの得点との差が16点以上になる」ようなBさんの得点として考えられるのは(最高で130点、最低で94点の条件より)①130点、②129点、③128点、④127点、⑤126点、それから⑥94点の6つの場合。
そして最高点130点となるのは(13,13,13)のとき。
これを基準に考えると
①130点…(13,13,13)の1通り
②129点…(12,13,13)の1通り
③128点…(11,13,13)(12,12,13)の2通り
④127点…(10,13,13)(11,12,13)(12,12,12)の3通り
⑤126点…(9,13,13)(10,12,13)(11,11,13)(11,12,12)の4通り
⑥94点…(1,1,1)の1通り
よって①から⑥をあわせて 1+1+2+3+4+1=12通り
今度は、下の図のように上から2段目を逆順に並べて、同じゲームを行います。
⑷ 最高点と最低点をそれぞれ求めなさい。
2段目を最大限に利用することを考えると
最高点は(13,7,13)のとき(2段目と3段目で大きい数から7つずつ使うとき)。このとき2段目は13から7までの和で70、3段目は7から13までの和で70、4段目は13だから(1段目の1もあわせると)1+70+70+13=154点
最低点は(7,13,13)のとき(1段目と2段目で小さい数から7つずつ使うとき)。このとき1段目は1から7までの和で28、2段目は7から1までの和で28、3段目は13、4段目も13だから 28+28+13+13=82点