砂時計(油分け算②) | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

油分け算の問題としては砂時計も題材に取り上げられやすいところです。

たとえば次の問題。

 

2つの砂時計A、Bがあり、砂時計Aは5分、Bは7分を計ることができます。これらの砂時計を使って時間を計ろうと思います。砂時計は初め砂が落ちきった状態にあり、砂時計をひっくり返したときから時間を計るものとします。ただし、砂が落ちている途中に砂時計をひっくり返すことはできますが、横にして砂を止めることはできません。また、ひっくり返すときにかかる時間は考えないものとします。次の⑴〜⑶の問いに答えなさい。(六甲学院中2020)

⑴ 19分を計る方法を、意味が正確に伝わる言葉づかいで、解答欄の最後の文につながるように答えなさい。ただし、解答欄の(A・B)にはAまたはBの適切な方に〇をつけなさい。

「砂時計(A・B)の砂が落ちきったときが計り始めてから19分となる。」

 

右矢印 まずB(7分)をひっくり返す。

7分後、Bは0になる。ここでまたBをひっくり返す。

14分後、Bは0になる。ここでA(5分)をひっくり返す。

こうして砂時計Aの砂が落ちきったときが計り始めてから19分となる。

 

 

⑵ 9分を計る方法を、意味が正確に伝わる言葉づかいで、解答欄の最後の文につながるように答えなさい。ただし、解答欄の(A・B)にはAまたはBの適切な方に〇をつけなさい。

「砂時計(A・B)の砂が落ちきったときが計り始めてから9分となる。」

 

右矢印 まずA(5分)とB(7分)をひっくり返す。

5分後、Aは0になり、Bはあと2分残っている。ここでAとBをひっくり返す。

7分後、Bは0になり、Aは2分だけ落ちている。ここでAをひっくり返す。

こうして砂時計Aの砂が落ちきったときが計り始めてから9分となる。

 

 

⑶ 6分、8分、11分、13分、16分の中で計ることのできない時間はどれですか。答えのみをすべて書きなさい。

 

右矢印 小問⑵の状況を少し変えて、7分後にBも一緒にひっくり返して続けると、

  • 7分後、Bは0になり、Aは2分だけ落ちている。ここでAとBをひっくり返す。
  • 9分後、Aは0になり、Bは2分だけ落ちている。ここでAとBをひっくり返す。
  • 11分後、Bは0になり、Aは2分だけ落ちている。ここでAとBをひっくり返す。
  • 13分後、Aは0になり、Bは2分だけ落ちている。ここでAとBをひっくり返す。

というように、5分から2分ごとの時間(5、7、9、11、13、15…)は計れる。

 

  それ以外で計ることができる時間

 

最初にB(7分)をひっくり返すと

  • 7分後、Bは0になる。ここでAとBをひっくり返す。
  • 12分後、Aは0になる。ここでAをひっくり返す。
  • 14分後、Bは0になり、Aは2分だけ落ちている。ここでAとBをひっくり返す。
  • 16分後、Aは0になり、Bは2分だけ落ちている。ここでAとBをひっくり返す。

というように、12分から2分ごとの時間(12、14、16、18…)も計れる。


こうして11分、13分、16分は計れるから、計ることのできない時間は6分と8分 完了