カード問題(裏の数当て) | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

カードを使った問題では、カードの裏に書かれた数字を当てる問題もよく出されます。

次のような問題です。

 

  カードの裏の数①(関西大倉2022)

 

6枚のカードがあり、表にはA、B、C、D、E、Fの文字のどれかが1つずつ、裏には1、2、3、4、5、6の数字のどれかが1つずつ書かれています。このカードをよく混ぜて一列に並ベる操作を、3回行いました。次の図はその結果を表したものです。以下の問いに答えなさい。

⑴ 1回目の結果より、Aの裏に書かれている数字はどれですか。可能性のあるものをすべて書きなさい。

 

右矢印 1回目の結果では2、6、1が見えている。「表にはA、B、C、D、E、Fの文字のどれかが1つずつ、裏には1、2、3、4、5、6の数字のどれかが1つずつ」書かれた「6枚のカード」なので、それ以外の数字が「可能性のあるもの」となるので 3、4、5

 

⑵ 1回目、2回目の結果より、Bの裏、Fの裏に書かれている数字をそれぞれ答えなさい。 

 

丸ブルーBの裏…1回目の結果より1、2、6ではなく、2回目より3、4でもない。消していくと5が残る

 

丸レッドFの裏…1回目の結果より1、2、6のどれかで、2回目より3、4、6のどれか。重なっているのは6だけ

 

⑶ 1回目、2回目、3回目の結果より、Cの裏、Eの裏に書かれている数字をそれぞれ答えなさい。

 

丸ブルーCの裏…1回目の結果より1、2、6のどれかで、2回目より1、2、5のどれか。3回目より1、3のどちらか。すべてをみたすのは1だけ

 

丸レッドEの裏…1回目の結果より3、4、5のどれか。2回目より3、4、6のどれか。3回目より2、4、5、6のどれか。すべてをみたすのは6だけ

 

 

  カードの裏の数②(帝塚山学院中2022)

 

両面に数字が書かれている8枚のカード1⃣、2⃣、3⃣、4⃣、5⃣、6⃣、7⃣、8⃣が、机の上にあります。どのカードも、見えている面に書かれている数字と、見えていない面に書かれている数字の和は9になります。例えば、1⃣を裏返すと8⃣となります。
この8枚のカードの中から3枚を取り出して並べます。

⑴ 3枚のカードの見えている面に書かれている数字の和は14でした。このとき、見えていない面に書かれている数字の和はいくつになりますか。

 

右矢印 3枚とも「見えている面に書かれている数字と、見えていない面に書かれている数字の和は9」なので、3枚ぜんぶの表と裏の和は27。

よって「3枚のカードの見えている面に書かれている数字の和は14」であるとき「見えていない面に書かれている数字の和」は13

 

⑵ 3枚のカードの見えている面に書かれている数字の和は13でした。このとき、3枚のカードを並べかえてできる3けたの整数のうち、最も大きい整数は何ですか。ただし、並べかえるときにカードを裏返してもよいものとします。

 

右差し つい876、875、874…の順に探していきたくなりますが、これだと永久に正解にたどり着かないというおもしろい問題です。

 

右矢印 「見えている面に書かれている数字の和は13」なので、見えていない面に書かれた数字の和は14(小問⑴より)。そこで3枚の和が14となる組合せの方で考える(こちらが3ケタの数字としても大きくなるので)。

 

並べかえるときにカードを裏返してもよい」ので、8枚のカードの裏と表の数字が使えるから、使える数字は8、8、7、7、6、6、…、1、1の16コ。

そこで考えられる最も大きい「887」から順に調べていくと

  •  887…いま数字の和は23。1枚裏返して8を1で使っても16でまだ大きすぎ、もう1枚裏返して7を2で使うと11でこんどは小さくなりすぎてバツレッド
  •  886…いまの和は22。1枚裏返して8を1で使っても15で大きすぎ、もう1枚裏返して6を3で使うと12で小さくなりすぎてバツレッド
  •  885…いまの和は21。1枚裏返して8を1で使うと14となり二重丸。念のため、見えている面が1と5と8のカードの裏の面を考えると8と4と1でその和は13になっている。

よって885 完了