3を何回書くか(整数問題) | 受験算数はきょうもおもしろい

前回の記事に関連する話です。

 

前回取り上げた問題「3を含む整数が何個あるか」としっかり区別したいのが、今回取り上げる「3は全部で何回書くか」という問題です。こちらもそこそこ出題されています。

たとえば次の問題。

 

  4を書く回数(高輪中2021)

 

紙に1から2021までの数字を書き並べました。このとき、数字「4」は何個書きましたか。

 

右矢印 まず「1、2、3、…」を「001、002、003、…」という書き方をしたとしても4が現れる回数に違いはない。また最初に「000」をつけたしても4が現れる回数に違いはない。そこで問題文にある「1から2021まで」→「000から2021まで」と読みかえて考える。

 

そして❶000~999、❷1000~1999、❸2000~2021の3つに分けて考える。

 

❶000~999の数字を書くとき、0から9の数字はすべて同じ数だけあるはずだから、それぞれ3×1000÷10=300コある。これが数字4を書く個数となり300コ

 

❷1000~1999についても同じく300コ

 

❸2000~2021のなかで使われる4は2004と2014にある2コだけ。

 

よって❶❷❸の合計で602個

 

 

  3を書く回数(東邦大付東邦中2019)

 

次の問いに答えなさい。
⑴ 1から999まで小さい順に整数を書くとき、”3”は全部で何回書くか求めなさい。


右矢印 問題文にある「1から999まで」→「000から999まで」と読みかえても3が現れる回数に違いはない。そのように読みかえて考えると、000から999まで数字を書くとき、0から9の数字は同じ数だけあるから、それぞれ3×1000÷10=300コある。

これがそのまま「3は全部で何回書くか」なので300回

 

 

⑵ 259から3111まで小さい順に整数を書くとき、”3”は全部で何回書くか求めなさい。

 

右矢印 「259から3111まで」を❶300~3099、❷259~299、❸3100~3111の3つに分けて考える。

 

❶300~3099の2800コについて

㋐下2けたに注目すると、00から99までの100コ中、3は20回(=2×100÷10)現れるから、この2800コだと20×28=560回

㋑残りのけたに注目すると、3XX、13XX、23XXとなるときに百の位で3が現れ、30XXとなるときに千の位で3が現れる。それぞれに対して下2けたの数字100コがあるから4×100=400回

 

❷259から299までで3が現れるのは263、273、283、2934回

 

❸3100から3111までで3が現れるのは千の位で12回、一の位で1回の計13回

 

以上の❶❷❸の合計で977回

 

 

⑶ 1から小さい順に整数を書いていくとき、2020回目に書いた”3”がふくまれる整数を求めなさい。

 

小問⑴⑵がヒントになるところもありますが、大部分はいかに正確に調べ上げられるかの力技となります。

 

❶まず000~999で3は300回現れる(小問⑴)。1000~1999、2000~2999でも同じく300回現れ、ここまでで900回。しかし3000~3999では1300回現れる(千の位で1000回ふえる)ので、3999までたすと2200回となり2020回を超えてしまう。つまり求める数は3000~3999の中にある

→とりあえず2999までに書いた3は900回

 

❷次に3000~3099で3は120回(千の位で100回+下2けたで20回)現れる。3100~3199、3200~3299でも同じく120回。3300~3399では220回となるが(百の位で100回ふえるので)、3400~3499ではまた120回にもどる。こうして3799までたしていくと1960回。しかし3899までたすと2080回となり超えてしまうので、求める数は3800~3899の中にある
→とりあえず3799までに書いた3は1960回

 

❸さらに3800~3809で3は11回(千の位で10回+一の位で1回)現れる。3810~3819、3820~3829でも同じく11回現れるが、3830~3839では21回現れる(十の位で10回ふえるため)。こうして3839までたしていくと2014回。しかし3849までたすと2025回となり超えてしまうので、求める整数は3840~3849の中にある
→とりあえず3839までに書いた3は2014回

❹あと3を6回書けばいいので、

 3840、3841、3842、38433844

で6回となるから、求める整数は3844 完了