以前の記事の続きです。
調べ上げで対応するしかない問題でも、何か工夫はできないものかと、樹形図を書き始める前に(これはどうしても時間がかかってしまう)論理で詰められるところはできるだけ詰めておきたいものです。
たとえば、次のようなすごろくの問題があります。
図のようなすごろくのマスがあります。はじめにコマはスタートのマスにあり、さいころを投げて出た目の数だけ右に進み、ゴールにちょうど止まったときにあがりとなります。ただし、ゴールにちょうど止まれなかった場合は、あまった数だけ左にもどし、次に出た目の数だけ右に進めます。このとき、次の問いに答えなさい。(大妻多摩2021第3回)
⑴ さいころを2回投げて上がる方法は全部で何通りありますか。
まずさいころを1回投げて上がる方法を考えてみると、ゴールまで6マスあるので、6の目が出たときの1通り。
裏をかえすと、さいころを1回投げて上がれない場合の数が5通り(1から5の目)ある。そしてこの5通りに対し、次の回で上がる目の出方がそれぞれ1通りあるから、「さいころを2回投げて上がる方法」は5×1=5通り
実際に数え上げると (1回目,2回目)=(1,5) (2,4) (3,3) (4,2) (5,1) の5通り。
⑵ さいころを3回投げて上がる方法は全部で何通りありますか。
小問⑴と同じように考えて、「さいころを3回投げて上がる方法」は「さいころを2回投げてもまだ上がれない場合の数」と同じになる。
そこで「さいころを2回投げてもまだ上がれない場合の数」を求めると
❶さいころを2回投げるときの目の出方は全部で36通り。
❷ここには1回目に6が出る目の出方6通りも入っているのでこれをまず取りのぞく。
❸また、2回投げて上がる方法5通り(小問⑴で求めた)も取りのぞく。
すると、❶-❷-❸=25通りが「さいころを2回投げてもまだ上がれない場合の数」。
この25通りに対応して、次の回で上がる目の出方がそれぞれ1通りあるので 25×1=25通り