素数をきわめる | 受験算数はきょうもおもしろい

今回取り上げるのは素数です。

 

2、3、5、7のように、1とその数以外に約数を持たない数のことを素数といいます。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)50より小さい2けたの素数をすべて答えなさい。

  (白百合学園2021、問⑵略)

 

こういう入試問題も出ているように、50までの素数は(暗記は不要ながら)いつでもスラスラと書き出せるようになっておく必要があります(2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、37、41、43、47)。

 

このレベルの素数の知識は当然あるという前提で、たとえば次のような問題が入試で出されています。

 

異なる5つの素数について考えます。5つの素数の平均が18、ある3つの素数の平均が15であるとき、5つの素数の中でもっとも大きいものを答えなさい。(南山中女子2022)

 

 

南山中学校女子部 2022年度受験用 赤本 1310 (中学校別入試対策シリーズ)

 

 

素数の知識を使いながら、与えられた条件からしぼり込んでいくことになります。

 

❶「5つの素数の平均が18」より、5つの素数の和は90

 

❷そのうち「ある3つの素数の平均が15」より、この3つの素数の和は45

 

❸残り2つの素数の和も45。和が45となる2つの数は「奇数+偶数」の組合せだが、偶数の素数は2のみなので、この2つの素数は2と43だとわかる。

 

❹それ以外の「ある3つの素数」の和は45なので(❷)こっち側には43より大きいものはない*から、もっとも大きいものは 43 完了

 

 

*本問の解答には不要ですが、実際に数え上げると残り3つの数は(3,5,37)(3,11,31)(3,13,29)(3,19,23)(5,11,29)(5,17,23)のどれかだったことがわかります。問いを少し難しくして「5つの素数として考えられる組合せをすべて答えなさい」というところまできいてくる入試問題が出てもおかしくないところです。