変化球的な道順が出された入試問題(その3) | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

受験生の50人に1人しか正解できなかった道順問題があります。

 

碁盤の目のような道があります。AからBまで遠回りせずに行きます。次の問いに答えなさい。

①全部で何通りありますか。

②ちょうど3回曲がる道順は何通りですか。

(昭和女子中2018・B日程)

 

 

 

 

①全部で何通りありますか。

こちらは簡単で56通り(→→→→→↑↑↑の並べ方)。受験者正答率も80.6%と高いです。

学校発表の模範解答も載せておきます。

 

 

②ちょうど3回曲がる道順は何通りですか。

メインはこちらです。正答率1.9%となっています。

思いついたものから数えていくとおそらく数えもれが起きてしまうので、順序よく整理して数えていく必要があります。

 

右矢印 Aをスタートするときの最初の道はタテか横かの二択。場合分けをして考える。

 

まずタテ方向にスタートする場合。このとき3回の曲がり方は右→左→右となる。

 

ここからわかるのは、曲がりが3回となるためには、 ❶回めと❸回めの曲がり角が外枠上(=T字路上)にあること、 

 

 

さらに ❷回めの曲がり角は枠内(=十字路上)にあること

 

もう少し考えてみると、❷回めの曲がり角が枠内(=十字路上)にあるかぎり、これに対応して❶回めと❸回めに曲がる場所は自動的に決まる。つまり❷回めの曲がり角がカギ

 

そのような❷回めの曲がり角は次の8か所(=十字路の左折)で8通り

 

つぎに横方向にスタートする場合(このとき3回の曲がり方は左→右→左)

こちらも曲がりが3回となるには、❶回めと❸回めの曲がり角が外枠上(T字路上)にある必要。それには同じく❷回めの曲がり角が枠内(十字路上)にくることだけを考えればよい。

そのような❷回めの曲がり角は次の8か所(=十字路の右折)で8通り

 

これらを合わせた合計 16通り が答えとなる 完了

 

こちらも学校発表の模範解答も載せておきます。