わざわざ問題文にないものを作り出すという受験算数のユニークな発想(その3) | 受験算数はきょうもおもしろい

 

受験算数の定番テクニックの一つとして、数字のカウントをする問題で、問題文にはないゼロを数字の頭に付けて無理やり規則性を作ってしまうというものがあります。

たとえば次の問題ではこれを使うと規則的に数え上げることができます。

 

星 0⃣~9⃣のシールをたくさん用意し、机に1番から240番まで受験番号を貼ります。受験番号1番は1⃣、23番は2⃣3⃣、123番は1⃣2⃣3⃣のようにシールを貼っていきます。このとき、次の問いに答えなさい。

⑴ 全部で何枚のシールを使いましたか。

(問⑵以下略 洗足学園2017)

 

 

 

数え方を工夫してみる

ケタ数ごとに場合分けをして求めるという正攻法がまずあります。

 1ケタの数(1~9)…各1枚×9=9枚 
 2ケタの数(10~99)…各2枚×90=180枚 
 3ケタの数(100~240)…各3枚×141=423枚

ただ、これだと見るからに数えもれや計算ミスがどこかで発生しやすい。

 

そこで今回は、全体からいらないものを引いて求めるというアプローチ、さらに頭にゼロを付けて数えやすくするという方法をとってみます。

 

右矢印 受験番号は1番から240番まで。これを001、002、・・・と仮に頭にゼロを付けてぜんぶを3ケタにそろえるとしたら、必要なシール枚数は 各3枚×240=720枚

 

ここから百の位にゼロを付けた分(1から99まで)を引く(99枚)

さらに十の位でゼロを付けた分(1から9まで)を引く(9枚)

 

よって 720-99-9=612枚 完了

 

受験生の正答率60.0%であったと発表されており、確実に取りたい問題です。

 

1つ前の記事はこちら。