立体切断が苦手なお子さんに。

イメージが掴み易くオススメです。


2023年に我が家の三兄弟の長男が中学受験をしました。

年長さんの時に田中ビネー知能検査VでIQ136、2年生の時にWISC-Ⅳで同じくIQ136の高IQ児。

無対策で受けたSAPIX入室テストで

超絶ギリギリ合格、新4年生最下位アルファベットクラスからのスタート。

親として伴走した当時の記憶を呼び起こしつつ、中学受験の体験を書いています。

(一部、仮称などを用いています)

私自身、皆様のブログ情報でとても助けられました。

ですので、今度はどなたかのお役に立てればとの思いで、学校説明会に参加した際の内容や、受験お役立ち情報なども織り交ぜていければと思います。



ここまでの経過

1/10 1月校 東大コース合格

2/1 C中学(第三志望校)受験 合格

2/2 B中学(第一志望校)受験 不合格

2/3 A中学(第二志望校)受験 



2023年2月4日

第二志望校であるA中学の合格発表日。


その日は土曜日でした。

主人も仕事がお休み、小学生組も学校がお休み。

みんななかなか起きてこない。

でも朝?夜?3時には完全に目覚めてしまった私。


パカッと目が覚めて、

そうか、今日で全てが決まるんだな…

今日で全てが終わるんだな…

と考えていました。


妙に清々しい気分。


なんだろ、この気持ち。


そのうち主人も起きてきました。


主人の表情は冴えない。

昨日のダメージから抜け出せていない。

そんな顔をしていました。



合格発表は朝9時から。

ネット発表のみです。


それまでに、ということで

子供たちと朝食を済ませる。


長男は

「C中学も良い学校だよね?」

と、昨日と同じことをまだ言っている。

うん、良い学校だよ。

ものすごく良い学校だよ。

と、昨日と同じように答える。


でもまだ負けたと決まったわけじゃないんだし。

…と言いそうになるけれど

長男の気持ちを考えて、言うのをやめました。

自分で自分を納得させようとしているように見える。

心の中でかなり葛藤しているんだろうな…。



発表時刻が刻一刻と近付く。

心臓がバクバクする。

長男はウロウロ。

主人もソワソワ。


再度、長男と受験番号を受験票でチェックし、その時を待つ。



あと10分…



あと5分……



9時になった。

ミライコンパスにログイン。


発表画面まで来て


「ここを押すと出るよ?」と言うと


覗き込んでいる長男「うん」


押すよ?


「うん」


結果は………










声にならない声を出しながら
床にうずくまる長男。

主人はおいおい泣きながら長男の背中を
バンバン叩いている。

私は多分、家の外まで聞こえるような
大声で叫んでいたと思う。


しばらくそんな状態が続いたと思います。

これまで生きてきて、こんなに嬉しかったことがあっただろうか。

不妊治療を経て、子供たちが来てくれた時ももちろん嬉しかったけれど
その子供が、こうして自分の目標に向かって必死で努力して
合格をもぎ取ったというのは
言葉に表しきれない程の喜びでした。

自分が努力して何かを勝ち取った時よりも
我が子が努力して勝ち取ったという方が
多分、何倍も、何倍も嬉しかった。
涙ってこんなに出るんだ。


感無量でした。


2月校入試数日前の、あのスランプの状態から、よくぞここまで持ち直してくれた。
もっと言うと、新4年生最下位コースからスタートして、少しずつ偏差値を上げていって。
6年生5月の保護者面談では
「偏差値を上げないと戦えない」
とまで言われて。
そこからせっかく奮起したのに、
「本当に私立に入りたいのか分からなくなった」
と言い始めて。
ストレスでアトピーまで発症して。
でもそんな迷いを自分の力で乗り越えて。

すごいよ、本当にすごい。


受験生になると同時に反抗期も迎えて
どう対応するべきか分からず
何度も何度も衝突しました。
そもそもは私が中学受験に誘導したというのに
「もう受験なんてやめてしまえ」
と、何度言いそうになったことか。

でも
長男自身が一番苦しかったんだと思います。

3月末の早生まれの長男。
まだたったの11歳。
なのにこんな大きな試練を乗り越えて
本当に、我が子ながら大したものだと思いました。

長男が合格した学校は
難関校ではあるけれど
良くブログで体験記を書かれているような
筑駒や開成や灘あたりのトップオブトップの学校ではありません。
超難関校合格がデフォルトになっているようなSAPIXという塾に於いては、ずば抜けて輝かしい戦績、というわけでもない。

でも
子供たち一人一人
それぞれに戦い方があって
苦悩があって
挫折があって
それでもそれを乗り越えて
ようやくそこに辿り着いた。

その努力の過程にこそ価値がある。

ただそれだけで、充分なんじゃないかな。



攻玉社中学校の前・校長先生が仰ってました。

「中学受験をしたことは一生誇れること。

小さな挫折を恐れず何でも挑戦してください。

努力が100%報われるわけではないです。即日結果が出るのでかなりシビアでもある。でもどういう結果であれ、それを受け入れる時に成長があると思います。」


この言葉。
説明会を聞いて、ものすごく心に響きました。
仰る通り、例えどんな結果で終わろうとも
自分で立てたゴールに向かって努力をした、ということ自体が
物凄く価値があって
もし思うような結果にならなかったとしても、挑戦したということを誇りに思いなさい、ということなんですよね。


それと、芝中学校の校長先生の言葉。

「第一志望の学校は3つ決めてください。その中でご縁があった学校が本当の第一志望校です。そこはあなたを求めている学校です。是非ウチに来てくださいと言ってくれた学校です」
「受験というのは、受かる人もいるし残念な結果になる人もいる。
でも第一志望に受からなかったからと言って、その後の人生卑屈にならないでほしい。ご縁があった学校が、あなたにとって最高の学校になりますよ。
だからその為にも第一志望はひとつではなく3つ考えてくださいね」
と仰ってました。
深い…。


長男は、
合格したA中学、不合格だったB中学、
どちらも選べない程に気に入っていて
最初はA中学が第一志望だった。
でも途中からは自分の意思でB中学を第一志望に入れ替えた。

B中学の方が難易度が高く、出題傾向も特殊、募集人数も少なくて狭き門。
でも、安全な方に逃げるのではなく
敢えて難しい方に重点を置いてチャレンジした。
むしろそうしたからA中学に合格出来たのだと思うし
もしそうしなかったとしたら、A中学には受からなかったのかもしれない。

全ては結果論なのですが。


さて、A中学の結果が出てすぐに
SAPIXに電話連絡をしました。
最初に電話に出てくださったのが
2/2に、C中学合格の電話をした時と同じ、社会の先生。
長男がものすごく慕っている先生です。
2/2のB中学が不合格だったこと、でも
2/3のA中学が合格だったこと、
をお伝えしたら

「え〜!!!ホントですかぁ〜!!
やったぁ〜〜!!!
お め で と う ございますぅ!!
長男くんならヤレルと思ってたんですよぉ〜!!
SSの志望校別でも記述でめちゃくちゃシゴキましたから!!
でもちゃんと付いてきてくれたんですよ!
いやぁ〜良かったですねぇ!!
A中学の最後の問題の記述がきっと書けたんですねぇ!!」

と、これまで聞いたことの無いハイテンションなご様子で、なんだか嬉しくなってしまいました。

私が電話している隣で長男がウロウロして
早く代わって欲しそうだったので
社会の△△先生だよ、と言って代わると
長男、めちゃくちゃ嬉しそうに話していました。
途中で統括の先生にも電話を代わってくださったようで
随分話し込んでいました。

統括の先生といえば
1月31日に激励電話をかけてきてくださった先生。
そのお陰で長男は落ち着きを取り戻し
2/1のC中学に合格して
勢いに乗れたんだと思っています。

最後に長男から電話を代わってもらって、
改めてお礼を言いました。
そして
SAPIXを選んで、この校舎を選んで
本当に良かったです、とお伝えしました。


ただ、この時に統括の先生とお話をして
その数日後、塾の新年度(2月の入試が終わった直後から新年度扱い)が始まったのですが
そのタイミングで、統括の先生は他の校舎へと異動になってしまったそうです。
SAPIXはどこの校舎でも高い指導力が維持出来るようにする為に、先生方の異動が毎年あります。
そして、どこの校舎に異動になったのか、生徒に知らされることはありません。

「なんだか寂しいなぁ……」

と長男。
でも、最後に良い報告が出来て本当に良かった……。