2024年度版出てます

「本当に私立に行きたいのか分からなくなった」
長男からそれを聞いたのは、6年生の夏期講習に入る直前でした。

3年生の時のイベントで
私と一緒に浅野中学校に行ったこと。
そこで「私立いいなぁ」「浅野いいなぁ」と思ったこと。
軽い気持ちで「中学受験する」と言ったこと。
SAPIXには自分よりも遥かに勉強が出来る子が沢山居たこと。
ここまで受験勉強が辛いのだとは知らなかったこと。
そんな話を本人から聞きました。

長男は
「勉強は辛い。頑張っても思っているように上がってこないのが辛い。本当に私立に行きたかったのかな?でもSAPIXの授業は楽しい。だからSAPIXは辞めたくない」
と言っていました。
そんなにシンドイのにSAPIXは楽しい、というのがなんだか意外でした。
てっきりSAPIXを辞めたいと言い出すんじゃないかと思っていたから。

「どうして私立にいきたいのか」
それについて、長男にも分かっているのは
地元の公立には自分がやりたい部活が無いということ。
部活をやりたいから私立に行きたいと。
それと
学校のお友達には自分が塾に行っていることは伏せてあるけれど、恐らく受験すると思われているのではないか、
そんな状況で受験をやめた、と伝えるのは
なんだか負けを認めたみたいで
受験勉強を続けることよりもそっちの方が辛い、と。

辛いことから逃げたい思いと
逃げたら負けだ、という思い。

色んなことを考えて、悩んで悩んで
一人で抱え込んで
辛かったんだね…。

それを聞いて私が答えたのは
「やめるのは簡単だし、いつでも出来る」
ということ。
それと
「何が何でも続けなさい」と言うつもりは無いこと。
受験をするのは私たち親ではなくて、
長男本人なわけですから。
お尻を叩いて「勉強しろ」「受験しろ」
と言うのは違うと思うんですよ。
人に無理矢理やらされることではなくて、自分で「やろう」と思ってやること。
なので、
「どうしてもやめたかったらやめてもいいよ。でも続けるんだったら全力で応援するよ。これは自分で決めることだから、どんな答えを出しても怒ったりしないし、あなたの意思を尊重するよ」
ということは何度も話した記憶がある。

思ったように成績が上がってこない。
そんな中でこれから迎える過酷な夏期講習。
6年生の夏期講習は日数が多く時間も長い。
自分はそれを乗り越えることが出来るんだろうか。
そんなことも言っていました。

答えは出ないままでしたが
時間は無情に過ぎて行き
とうとう夏期講習が始まりました……。