もう2024年度版を販売してます。
小学校生活6年間のうちの半分をコロナ禍で過ごした長男。
SAPIX生活の3年間、まるっとコロナ禍。
4年生の時にはステイホームも経験し、
勉強してもコース昇降無しという特例措置に悩まされました。
やっとコースが上がってきて、ようやく波に乗れた?かも?なんて思っていた矢先の
新6年生最初の組分けテスト前日。
「なんだか寒い……」
と言うので見ると、顔が真っ赤。
ブルブル震えている。
ヤバい。
この時期だし、完全にコロナだろこれ。
朝起きた時に検温した際は平熱だったのに、ものの数時間で40℃まで上昇。
インフルエンザ同様、一気に高熱が出るんですね…。
すぐに検査しても陰性になってしまうと聞いていたので、3時間ほど待ってもらってから
小学校で配られた抗原検査キットで鼻グリグリ。
バッチリ陽性出ました。
明日の組分け受けられないよねぇ…
今回はしっかり試験の準備も出来ていて、
「自信ある!(一番上のコースに)返り咲きだ!!」
と言っていたのに
受けることすら出来ないなんて。
長男、悔しくて悔しくて泣いてました…。
もうね、可哀想過ぎて
かける言葉すら見つからない。
「せっかく頑張ったのに無駄だったのか」
「今度こそ(一番上に)戻れると思ったのに」
と泣きながら言うので
無駄なんてことは絶対に無い!
組分けは本番じゃない!
組分けはあくまでも組分けだ!
本番は2月だ!!
むしろ2月じゃなくて良かったじゃないか!
大丈夫、とにかく身体を治すことだけ考えなさい!
…としか言えませんでした。
こんな時、
親なんて無力な存在だよ本当に。
発熱した時点で2階に完全隔離しましたが
40℃ある小学生を一人で部屋に閉じ込めておかなきゃならないのは
やっぱり心配で心配で。
でも主人は基礎疾患持ちだし
弟たちもまだ小さいし。
これ以上家庭内で感染拡大するわけにもいかないので
結局、まる一日長男には2階で一人過ごしてもらいました。
そして家族全員が濃厚接触者ということで
外出禁止令。
翌日。
長男が発熱したので念のため検査を受けていた主人の、検査結果が出た。
またまた陽性。
こうして長男と二人仲良く家庭内隔離。
幸い主人は大した症状も出ず
長男も翌々日には完全に解熱し
後遺症は何もなく。
隔離期間が終わるまで
主人はリモートワーク、長男はお勉強、
私はせっせと3食作って2階に配達。
長男一人でさぞかし心細かったでしょうから、主人が一緒に隔離になってくれたのは
逆に良かったのかも…。
SAPIXからは、長男が受けられなかった組分けテストが郵送されてきました。
成績としては残らないけれど
全く同じ時間配分で自宅で受けさせてみましたら、長男が言う通り、多分これまでで一番良く出来ていた。
もし校舎で受けられていたら、一番上のコースに返り咲いていたのかもしれない。
完全にタラレバなんですけどね…。
組分けテストが受けられなかっただけでなく、まるっと2週間近くサピの授業が受けられなかったのも気の毒でした。
テキストは郵送してくださっていたのだけれど、やっぱり一人で勉強しているのは不安だったようで
「次のマンスリーテストに響くかも…」と長男は心配していましたし。
こういうことって、ある意味不可抗力というか。
どんなに気を付けていても、感染する時には感染してしまうんですよね。
本人が悪いわけでもなんでもない。
これが組分けテストだったから良かったようなものの、もしも2月の本番の入試の時だったら。
多分泣いても泣ききれない。
一生悔いが残るんだろうし。
学校によっては救済措置があって、新型コロナ感染の証明書があれば追試験を受けられる所もありましたが
追試験の類はやりません!と明言している学校もありましたので、本当にチャンスは一回だけ。
そのたった一回の試験を本当に受けに行けるのだろうか、と色々考え始めると心配で仕方なかった。
次のマンスリーテストでは
「ちゃんと校舎で受けられるだけで嬉しい」と笑顔で言っていた長男。
ちょっと「幸せ」を感じる閾値が下がったのか?
それよりも
「テストが受けられて嬉しい」と言うなんて、よほど組分けが受けられなかったのが辛かったんだろうな。
当たり前と思っていたことが、当たり前に出来るということ。
それは「当たり前に出来ない」という経験をしてみないと、やっぱり気付かないんだと思う。
疲れただの眠いだの、シンドイことも沢山あった中で、「努力したことをちゃんとテストにぶつけることが出来る幸せ」というのも味わって、
色んな意味で成長させてもらえたのかもしれない。
受験しなかったらそんな経験もしなかったのだろうし。
この時の経験を、長男は卒業文集に書いていました。
【人間万事塞翁が馬】と。
攻玉社中学校の校長先生が説明会で
(入試が)どういう結果であれ、それを受け入れる時に成長がある
とおっしゃってました。
渦中に居る時には気付かなかったけれど
今こうして振り返ってみて、
初めてその意味が分かったような気がします。
日能研からも出ています。