必ず見学に訪れておくこと、
熱望校以外にも、併願校は幅広く検討しておいた方が、後々になって慌てずに対応出来ることを書きました。
塾主催の学校説明会、学校主催の説明会などかなりの数の説明会に参加しましたので
その時の記録を掘り起こして、記事にしてみようかと思います。
2022年頃の情報ですので、既に古くなっている可能性もございます。
受験をお考えの方は、必ず学校の公式ホームページなどで最新の情報をチェックしてください。
また、私の個人的な主観も偏見も入っているかと思います。
現在そこの学校にお通いのお子様もいらっしゃいますし学校関係者の皆様へもご迷惑をおかけするようなことは、あってはならないことだと思います。
ですので、あまりネガティブな情報については記載したくないと思っています。
実際に足を運ぶことで、それまで知らなかった良い一面を沢山知ることが出来ました。
そういったポジティブなことを中心に書いていきたいと思います。
ご了承いただければと思います。
さて、今回は芝中学校
2022年9月にSAPIX主催web学校説明会視聴、2022年10月に学校主催学校説明会に参加させて頂きました。
芝中学校といえば、私が中学受験したウン十年前から既に名門校かつ伝統校で
難関校というポジションを長きに渡って維持し続けているという学校です。
中高一貫の男子校、高校募集はありません。
一学年300名、全校で1750名。
場所は東京メトロ日比谷線神谷町駅から徒歩5分、都営三田線御成門駅から徒歩7分、
都営地下鉄赤羽橋駅から徒歩10分、都営地下鉄大門駅から徒歩15分、JRと東京モノレール浜松町駅から徒歩18分
利用出来る路線と駅が多数あるので、都内は勿論のこと、神奈川東部や埼玉方面からもアクセスが良い立地となっています。
東京タワーの麓に立地し、芝公園の中にあります。
都心の学校ですが、学校周辺はとても落ち着いた環境になっています。
校舎の真ん中には吹き抜けがあって、独特な造り。新しくは無いですが、大切に使われています。教室はとても明るいです。説明会を聞いた講堂もとても立派な建物でした。
最初にSAPIXから見た芝中についてのお話があり、内容は以下の通り。
・大学進学実績も良好で熱心な先生方が多い。
・入試が2回あり、第一回入試は6年生9月以降のSAPIXオープン平均偏差値で52以上で全員合格、48〜52で半数以上7割近く、それ以下での合格はゼロ
SAPIX偏差値で50以上は確保すること。
併願校は2/1午後:都市大、農大一、獨協
2/2世田谷学園、高輪、学習院
2/3浅野、慶應中等部、海城
といった辺りが多い。
芝中に進学したSAPIX卒業生アンケートでは、
・理科では実験観察が多い
・道徳では仏教に基づく精神修行がある
・英語では単語、キーポイント、音読などのテストが沢山あり、しっかり勉強している
・英語の授業について悪いことは聞いたことがない
・理科実験やフィールドワークが多いので楽しい。
などの結果
とのことでした。
校長先生からの説明では、1906年に増上寺で僧侶の子弟を教育する機関だったそうです。
2026年には120周年を迎える、大変歴史のある学校です。
学校自体は浄土宗の宗立校。
とは言え宗教行事は多くなく、校長先生曰く「カレーの隠し味のような要素」とのことで年に4回浄土宗について学ぶ機会がある程度とのこと。
校訓は「遵法自治」と「共生」
最低限の決まりは守るが、その中で出来るだけ自分たちで物事を決めて進めていく、ということを重視しているそうです。
芝中といえば最近まで白い布かばんが指定でしたが、タブレットを持ち運ぶなど荷物が重くなり、身体への負担を考えて令和2年からはリュックを解禁したそうです。
他の学校と比べて朝早くから授業を開始、
8時から1時間目が始まります。
また、学食は無くお弁当持参。ファミマの自販機があるので購入することも可能です。
補習もあって毎日2時間分くらいの課題も出され、面倒見の良い学校と言えます。
進学校だからといってただ勉強ばかりを詰め込むのではなく、
「芝漬ゼミ」(しばづけゼミ)というものがあって、大学の研究室を訪ねたりする機会もあるそうです。
進学実績としては
東大14名、北大12名、医科歯科2名、東工大10名、一橋11名、京大3名など国公立合計132名。
早稲田89名、慶應100名、医学部医学科現役66名、既卒込みで112名(全て、2022年度実績)
ということで申し分なし。
さて、この芝中学校ですが
なんと言っても超魅力的なのは、校長先生。
学校主催の説明会に参加した際、説明会の最初に「すしざんまいの社長さんに似てるって言われます」と話されていて、会場がドッと湧いて一気に場が和みました。
とにかくお話が面白くてお上手で、ほぼ漫談かと思う程。
そんな校長先生のお人柄ゆえなのか、学校全体がホンワカとして大らかな雰囲気です。
よく「芝温泉」という表現をされる学校ですが、そのくらい暖かくて居心地の良い環境という意味。
「勉強は最悪一人でも出来るが、お友達との関わりなど学校でしか出来ないことをぜひ学んでほしい。お友達とくだらない話をするでも良い。その中から本当に大切なものを見つけていってもらえればOK」と校長先生は話されていて、「学校が楽しい」ということを一番大切にしているそうです。
補習もあって勉強にも勿論力を入れているが、学校は勉強するだけの場所ではない。学校生活を大いに楽しんで、楽しく学校に来てほしい。
学校には必ずあなたの居場所がある。
学校生活を通して、人への思いやりを持つなど、しっかりと心を磨いてほしい。
……といったお話を聞いて、ワタクシすっかり惚れ込んでしまいました。
更に、校長先生がおっしゃった大切なこと。
その日は保護者だけでなく受験生も多く参加されていたのですが、受験生に向けておっしゃったことを書いておきます。
「第一志望の学校は3つ決めてください。その中でご縁があった学校が本当の第一志望校です。そこはあなたを求めている学校です。是非ウチに来てくださいと言ってくれた学校です」
これを聞いて涙腺崩壊寸前でした。
一般的には第一志望校に受かるのは受験生の3割だとか、たった12歳の子にとって不合格という失敗経験がその後の人生にどう影響するのか、みたいなネガティブな話は沢山聞きますけれども、
そうか、こんな風に考えれば良いのだ、と
目から鱗のお話でした。
このお話を会場で聞いていた長男は、
「芝の校長先生がこう言っていたから」
とずっと心の支えにしていたそうです。
「校長先生のお話が聞けただけでも、説明会に参加した価値がある」とも。
最後に入試関連の説明がありました。
試験日は2/1と2/4 どちらも午前。
即日発表です。
第二回の方が問題の難易度が上がります。
算数は答えのみ記入。部分点無し。
国語と算数でしっかり得点すること。
第一回と第二回両方受験することで、第二回でボーダーを下回っても、5〜20点の範囲で加点し正規合格とする優遇措置あり。
繰り上げ合格は第二回で出すこともある。
その場合には電話でお知らせ。
ホームページで最新情報を必ずチェックすること。
以上の説明がありました。
それと、芝楽(しばらく)アプリというものがあって、部活動の情報や入試のワンポイントアドバイスなどもアップされています。
全体的に見て、超進学校であるにも関わらずギチギチに締め付ける感じが無く、大らか。
先生方はとても熱心。
本当に素敵な学校だと感じました。
男の子を育てる親御さんにオススメ。