本当にケアレ・スミスさん? | 中学受験は家庭学習がすべて

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中学受験の司令塔として、ご家庭を正しく導きます。

①モチベーションアップ
②学習計画の組み方
③各科目の勉強法
④過去問分析
⑤家庭教師
⑥塾の使い方の指南

~合格実績~
雙葉、女子学院、慶應湘南藤沢、早稲田、明大中野、学習院、洗足学園等

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

新年度最初の組み分けテストやグノレブが終了し、解答用紙の分析・フィードバック、コーチングを行っているお子さんには今回のテストまでの生活でよかったところ・もう少し頑張れたこと・次回の目標設定を行いました。

 

四谷の組み分けテストでは、5年生最初ながらグラフなどの資料や発電所・石油化学コンビナートの分布図など、要点チェックやまとめてみようだけでは太刀打ちができない問題も多く出題されており、各ご家庭には勉強法の追加・マイナーチェンジを提案いたしました。

 

このように返されたテストをしっかりと分析し、直しを行い、次回以降の勉強法で何を意識して取り組まなければならないのか。

これを振り返るのがテストの一義的な意義なので、結果ではなくプロセスの振り返りをしっかりと行っていきましょう。

 

さて、本日はその中でケアレスミスについて記していきたいと思います。

 

よく、「ミスが多かったです」とテスト後に所感を頂くことが多いのですが、よくよく見てみるとミスではないことの方が多かったりします。

 

確かに解き方は正しくて計算を間違えてしまった場合、計算ミスという事になり、ケアレスミスに該当するのかもしれません。

 

しかし、3.14をまとめて計算していなかったり、必要な条件を図形に書き込んでいなかったことに起因する誤答は、私はケアレスミスとはとらえていません。

 

これは、日ごろの家庭学習のカリキュラムややり方に問題があるという立場です。

 

□の計算や単位変換や分配法則を間違えてしまった場合、それはケアレスミスではなく、単にそれらトリッキーな計算問題の練習量が不足していることが原因です。

 

特に今回の5年四谷・サピ、6年四谷・グノではすべて□の計算が出題されていました。入試も含めて今後も当然聞かれる可能性があることと、計算の指導はほとんどされないので、副教材を用いてしっかりと復習と確認をしておきましょう。

 

そして、今後も出題されるということは、組み分けテスト専用の直しノートを作成しておくことも重要です。

志望校判定テストや実力テストなどの範囲無制限のテストでは、過去の復習を行うとなると、それはそれは膨大な量となってしまいます。

 

したがって、組み分けテスト直し用ノートを4冊作成し、間違えた問題を問題から写し、その正しい解法をまとめておくようにしましょう。

それが、次回のテストまでの自分オリジナルなテキストとなるわけです。

 

偉そうに記していますが、私も小学生時代は大変ガサツな人間でしたので、ミスは多かった方だったと思います。

一方、中学校からは精神年齢も追いつき、ミスは減ったように思います。

ところが、よくよく振り返ってみると、これは精神年齢ももちろんあるのですが、家庭学習の質が大きく変わったからだという風に考えます。

 

小学校のころは膨大なタスクをさばくのに精いっぱいで、一つ一つの行程が「作業化」していたように思います。

一方、中学受験の反省を生かして取り組む姿勢を変えた(正しくは周りが優秀なのでそれに追いつくにはどうすればよいか、結論ミスを少なくする方策を考えたという方が正しいかもしれません)ため、いわゆるミスは激減しました。

 

そして、今振り返ってみると小学校で犯していたのはミスではなく、家庭学習の質が原因だったのだなと思う様になりました。

 

私が中学校以降で取り組んでいた「ミスをしない」家庭学習の意識ポイントを参考までに記しておきます。

 

①途中式を省略しない

②聞かれていることに線を引く

③自分が出した答えを当てはめて、問題が成立するかを確かめる

④一気に計算をせず、一つ一つ計算を行う

⑤手を動かし、分かる条件は積極的に図に書きこむ。

⑥問題文の文末は強く意識する(正しいもの?正しくないもの?)

⑦狭いスペースで図や式を書かない。広いスペースを使う

⑧量をやりすぎない(丁寧に取り組む時間が無くなるから)

 

当然、練習でできないことは本番ではできるようになりません。

上記①~⑧を体に覚えこませるくらい練習をしたからこそ、はじめて本番で使えるスキルとなるわけです。

これをやっても犯してしまったミスをはじめて、「ケアレスミス」と呼びます。

 

私共がコーチングを今年度より始めた最大の理由はモチベーションに働きかけるという点ですが、毎日のノート提出を受けることにより、上記点の改善を図っていくことも狙いとしています。

そして、私もそうでしたが、お子さんは上記のような点は大変めんどくさがります。

 

したがって、1日1アドバイスを与え、それをほめるということを繰り返しながら、上記点を1個ずつ長期のスパンでつぶしていくという作業を行っています。

 

お子さんのマインドを変えるときの鉄則は、指示は1つ。できたら、その点だけを褒める。出していない指示については目を瞑る。これが重要です。

 

今回返却されたテストをしっかりと分析し、次回以降の糧としていきましょう。

次なる戦いはテストが終わった瞬間から始まっています。

 

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