ILLUSIONS | 得意楽器はボキャブラリー

ILLUSIONS

「イリュージョン」という本がある。

作者は「かもめのジョナサン」で有名な(多分)リチャード・バックである。
集英社の文庫本では村上龍の訳で読むことができる。

ちょっとした人生の問題を抱えている友人女性が
勝間なんちゃらの人生マニュアルみたいなのを読んでいたので
そんなの読むぐらいだったらと思って
本棚のどこかで眠っているこの本をプレゼントすることを思いついた。

そう思いかけて思いとどまった。

僕はこの本を20代の頃、バイブルのように思っていて
ちょっと好きになった女の子にプレゼントしたりしていた。
でもよく考えてみれば、読んだ感想を聞いたことがない。
聞いたことがないのは、あまりピンと来なかったということなのだろう。

そう思うと、僕はこの本の何に感銘を受けていたのか分からなくなって
15年ぶりぐらいに読んでみることにした。
それも分からないまま本気で悩んでいる人に本を薦めるのは無責任というものだろう。

あっという間に読み終わった。

さすがに僕も大人になったので無邪気に感動するわけでもないけど
自分にとって変わらず大事な本であることは分かった気がした。

そして確信した。
この本は完全に男の本だ。
これを女性に嬉々として贈っていた僕はセンスがないと思った。

しかも永遠の少年の本だ。
完全に大人になってしまった男には何の価値もないに違いない。

村上龍も解説で言っている。
この本を読んで怒って投げ出す人もいるだろう。
そういう人は新聞の株式欄を読んでいればいいと。

ちなみに僕は勝間なんちゃらのように
「みんな私のようにすれば幸せになれる」みたいな
鼻息荒くて押し付けがましいのが大嫌いで、最近本屋に行くたびに嫌な気分になる。
幸せの基準なんて他人に決められるものじゃない。

まあ、そんなこんなで「イリュージョン」。
ブックオフに行けば大体100円コーナーで手に入ります。

永遠の少年を自負する男性か
男ってなんでこんなにバカなんだろうっていつも思っている女性に。

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