「会津清酒 鶴ヶ城」


「疲れたべ?炬燵にあたらんしょ」


祖母が表情一つ変えずに東京から来た僕に言う。


僕が来ることがさも当たり前のようだ。


「ありがとう」


方言に標準語で応える。


「めし食ったか?」


「いえ」


「ほか。大したもんはねぇけどもこさえてやっか」


そういうと祖母は大儀そうに腰をあげる。


この前来た時よりも老いが目立つ気がした。


「酒のんか?」


祖母のみが暮らすこの家に酒があることに驚く。


「うん。軽く飲もうかな」


「ほだ。酒は軽く飲むくれぇがちょうどだ」


祖母は自嘲気味に笑った。


祖父を大酒のみで早くに亡くしてしまったからだろうか。


炬燵の上に皿を並べ終えると、祖母は僕にワンカップを渡した。


カップには鶴ヶ城。


斉藤清がこの城を描いたかどうか、ふと気になった。



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